米国務省のサム・ブラウンバック大使(信教の自由担当)は23日午後、ニューヨークで記者団に対して、米政府は世界各地で起きている宗教迫害に対抗し、信教の自由擁護を推進していく方針を示した。トランプ米大統領は同日午前、国連本部で開催された信教の自由擁護に関する国際会議に出席し、「米国は信教の自由を求める人々とともにある」と述べた。
中国当局に弾圧されている伝統気功グループ、法輪功のスポークスマン、張爾平氏が同会議に招かれた。
トランプ大統領は会議で、ほかの権利よりも、信教の権利が平和で繁栄かつ安定した社会にとって最も重要だとの認識を示した。大統領は、米政府は今後も、宗教迫害を受けている人々のために声を上げていくと強調した。
ブラウンバック大使は、国連本部における信教の自由の推進活動は初めての試みだとした。「世界人口の8割以上の人々が信教の自由を制限・禁止されている。一部の人はこの理由で殺害されている。だから、このような活動を推し進めるのは非常に有意義だ」と話した。
大使によると、米政府は、宗教迫害に対抗する国際信教自由連盟の設立に取り組んでいる。「われわれと同じ考えを持つ国の政府に対して、連盟に参加するよう要請している」
また大使は、すべての国の政府が署名した「世界人権宣言」は、信教の自由を一つの重要な人権であると強調すると指摘した。「しかし多くの人はこれを推進していない」とした。
中国新疆ウイグル地区、イラン、イエメンなどで宗教弾圧を受けた住民が、同記者会見で発言を行った。
ブラウンバック大使によると、米政府は中国との通商協議を行っていると同時に、中国当局に対して中国国内における宗教迫害についても対話を続けている。中国当局は、米政府が提起した当局によるウィグル人やチベット人、法輪功学習者らへの迫害について否定している。
一方、トランプ大統領を始め、ペンス米副大統領、ポンペオ米国務長官、アントニオ・グテーレス国連事務総長らが同日午前に行われた信教の自由保護に関する国際会合に出席した。
ペンス副大統領は会議の最初にスピーチを行い、「米国人は、最も重要な自由は宗教の自由であると考えている」と紹介した。中国、イラン、イラク、ベネズエラなど各国で深刻な宗教弾圧が行われていると批判した。
トランプ大統領は「大統領として、信教の自由を守るのは私の最優先事項の一つだ」と話した。「合衆国は、宗教弾圧を行う国の政府に対して、宗教迫害や信仰者への締め付けを終わらせ、良心犯を釈放し、信仰の自由を制限・禁止する法律を撤廃するよう呼び掛ける」
大統領は、7月ホワイトハウスで中国など各国の宗教迫害被害者と面会したことに触れ、永遠に各国の被害者と「ともにある」と強調した。
法輪功のスポークスマン、張爾平氏は米国務省の招へいで国連本部での会合に出席した。
張氏は大紀元英語版の取材に対して、「トランプ大統領は、信教の自由について、初めて国連で演説を行った合衆国の大統領だ」とした。
中国当局は法輪功学習者や他の信仰団体に対して厳しく弾圧し、法輪功学習者を主要対象に強制臓器摘出を主導している。張氏は「国連と国際社会はより強い姿勢で、この暴挙に反対し、あらゆる方法で中国国内で起きているこの迫害を終わらせるべきだ」と述べた。
(翻訳編集・張哲)
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