米司法省は23日、北朝鮮の核兵器やミサイルの研究開発にほう助し、米政府と国連の経済制裁に違反したなどとして、中国の「丹東鴻祥実業有限公司(以下、丹東鴻祥)」と同社創業者である女性富豪の馬暁紅氏ら4人を起訴したと発表した。
司法省によると、連邦大陪審は、丹東鴻祥と馬暁紅氏、同社の周建舒社長、洪錦花副社長と経理担当の洛伝旭氏が国際緊急経済権限法(IEEPA)への違反、IEEPA違反の共謀および米政府への欺詐、大量破壊兵器拡散規制(WMDPSR)違反・回避の共謀、マネーロンダリングの共謀など4つの罪を犯したと指摘した。
有罪判決を受けた場合、最高20年の懲役と100万ドルの罰金を科される。
米財務省は2016年9月26日、丹東鴻祥と馬氏らを制裁対象に加えたと発表した。この措置で、米国内の資産凍結、米企業との取引禁止が科された。同日、司法省は同社と馬氏らを刑事訴追した。
北朝鮮との貿易は丹東鴻祥の核心事業だ。同社は、北朝鮮の光鮮銀行(KKBC)と業務提携関係にあり、2009年8月11日米政府が大量破壊兵器拡散に関与したとして、KKBCに対して制裁を開始した以降も、この関係がひそかに続いてきた。丹東鴻祥は、香港やアンゴラなど世界各地に設立したペーパーカンパニーを通して、光鮮銀行や他の北朝鮮会社などのために、マネーロンダリングや核兵器やミサイルの製造に必要な資材を輸入した。
2016年8月、米外交官が中国当局に対して、馬暁紅氏らが米国の対北朝鮮制裁に違反した疑いがあり、米政府は起訴する方針だと伝えた。これを受けて、遼寧省警察当局は、馬氏らを捜査すると発表した。2018年1月、国務院報道弁公室の報道官が記者会見で、馬氏らは「経済犯罪の疑い」で取り調べを受けていると明らかにした。
(翻訳編集・張哲)