防衛省統合幕僚部によると、20日深夜、ソマリア沖・アデン湾で海賊対処任務中の海上自衛隊護衛艦「あさぎり」は、沈没しつつあるインド船籍の貨物船からインドの乗組員2人(インド人)を救助した。
護衛艦「あさぎり」は、インド籍の貨物船からの遭難信号を受信。現場に急行し捜索救難を実施したという。幕僚部によると、救助した乗船員の健康状態等を確認したのち、22日の昼頃、ジブチ沿岸警備隊に引き渡した。
幕僚部が公表した写真には、「あさぎり」の識別帽をかぶり、同船乗船員と笑顔でハイタッチを試みるインド乗船員の姿が映っている。
ソマリア沖・アデン湾は、日本と国際社会にとって、欧州や中東、東アジアを結ぶ重要な海上交通路に当たる。自衛隊は10年前から、武装した海賊による事案の多発・急増に対応するため、国内法に基づく海賊対処行動の任務についている。
今回「あさぎり」の救助行動の情報は、SNSで広まっている。「自衛隊は日本の宝です」「日頃の訓練があるからこそ迅速な救出活動ができるのですね」「深夜の救助は困難だったのでは…大変お疲れさまでした」等の労いや賛辞のコメントがついている。
(編集・佐渡道世)
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