<中国株>4月と5月の海外勢売越額、過去最高の約1.3兆円

2019/06/06
更新: 2019/06/06

米中貿易戦の激化に伴い、外国人投資家は中国本土株式市場からの資金撤退を加速させている。4月と5月の海外勢による売越額は過去最高水準となった。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)4日付によると、香港経済調査会社CEICと米金融大手モルガン・スタンレーが公表した統計では、4月と5月の海外投資家の売越額は120億ドル(約1兆2986億円)となった。5年前「滬港通」(上海市場と香港市場の株式相互取引)開始以来、最大の規模となった。

昨年、米中貿易戦や国内景気低迷などで、中国株が約25%下落したにもかかわらず、外国人投資家の買越額は550億ドル(約5兆9519億円)であった。

市場関係者は、米中貿易戦の長期化に関する不安や、元安が急速に進み人民元相場が心理的節目の「1ドル=7元」を超えるとの懸念から、海外勢がリスク回避で中国株の売りを増やしたと指摘した。

関係者は、この大規模な売越が原因で「株価指数の動きがさらに悪くなるため、今後外国人投資家の売り越しがさらに増える」と推測した。

(翻訳編集・張哲)