北朝鮮が新型戦術誘導兵器を試射した後、米軍が朝鮮半島周辺の偵察飛行を増加させた。米偵察機は韓国首都圏の上空を、位置情報を明かして飛行した。韓国軍関係者は、この活動は米国から北朝鮮への警告メッセージと考えている。
中央日報は22日、北朝鮮が新型戦術誘導兵器を発射した後、米軍RC-135W偵察機が18日と19日に韓国の首都圏の上空9.4キロメートルを公開飛行したと報じた。
偵察機RC-135Wは、在日米軍の嘉手納基地と横田基地に配備されている。民間の航空機飛行情報サイトによると、RC-135Wは22日まで偵察任務を続けている。
北朝鮮の試射の収集に関連して出動したと見られるRC-135W偵察機は、韓国首都圏を位置情報を明かして飛行していた。同報道によると、韓国軍関係者は、米国が北朝鮮に対して「軽はずみな行動をするな」との警告を送ったとみている。
シャナハン米国防長官代行は18日、北朝鮮が確かに兵器実験を行ったが、弾道ミサイルとは考えられないと述べた。韓国軍合同参謀本部は同日の定例会見で、北朝鮮の発射実験について「地上戦闘用の誘導兵器」と米韓の共同分析の結果として述べた。
北朝鮮メディアはこのところ、米朝首脳会談に同行した米ポンペオ国務長官とボルトン安全保障問題担当に対する人格攻撃を行っている。兵器の試射から2日後、北朝鮮はポンペオ長官を「低質な人間」と例え、米朝交渉から外すように要求した。また、20日の官製メディアによると、崔善姫外務次官がボルトン米大統領補佐官について「間抜けに見える」と非難したという。
ポンペオ長官は、19日にワシントンで開かれた日米安全保障協議委員会(2プラス2)の会見後、北朝鮮との交渉について、「何も変えておらず、引き続き交渉努力をする」とした。
(編集・佐渡道世)