日本のNPO法人は最近、台湾の小学生に対して3言語併記のオリジナル絵本2万3000冊を寄付した。2011年3月に発生した東日本大震災に大きな支援を寄せてくれた台湾へのお礼という。台湾の中国時報が14日に報じた。
絵本の制作・寄付を行う非営利法人クロスワイズ(XYZ)副理事長の横井麻里さんは1月14日に台北で、台湾教育部国教司長・畢祖安氏と面会した。横井さんは台湾からの震災支援への感謝を述べ、同法人が制作した絵本の寄付を伝えた。
2018年3月消防庁災害対策本部の発表によると、同震災で1万9630人が死亡し、2500人あまりが行方不明となった。災害後まもなく、台湾はエバーグリーン総裁の張栄発氏(故人)の10億円寄付を含む、およそ200億円もの義援金を日本へ送ってくれた。作家・木下諄一氏の著書によると、台湾ではSNSのほか小学校から大学まで、教育機関でも募金活動が広く行われたという。
クロスワイズ制作の『ひとりぼっちじゃないんだよ(英題:You are the only one, but never a lonely one)』は、世界から寄せられた東日本大震災への支援や激励に対して感謝を届けることをテーマとしている。これまでマレーシア、インドの小学校にも絵本を寄贈した。
畢祖安氏は、クロスワイズの慈善活動を称え「絵本の内容は明快で、私たちが住む地球と生命を愛し、心を合わせて協力するべきだ」と述べた。
絵本には寄贈先の言語である中国語繁体字、そして英語、日本語が併記されている。絵本は小さなアリを主人公とし、旅路で会うさまざまな動物たちからの支えにより目的を達成する。横井さんによると、絵本は背景の違いにかかわらず、互いに助け合うことが大切であるとのメッセージを伝えている。
台湾教育部によると、絵本は島内の小学校後期に配布される予定。
(編集・佐渡道世)
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