「王全璋弁護士を解放せよ」、世界16の弁護士団体が呼びかけ

2018/12/12
更新: 2018/12/12

世界人権デーである12月10日、世界16の弁護士団体が共同で中国当局に対して、拘束中の人権弁護士・王全璋氏の釈放と、王弁護士家族への不当な扱いの中止を求める書簡を送った。米ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が10日報じた。

中国当局は2015年7月9日、人権弁護士や人権活動家とその家族を一斉に拘束した。この出来事は「709事件」と呼ばれている。王弁護士は同年8月5日、警察当局に連行された。2016年1月天津市警察当局は「国家転覆罪」で王弁護士を逮捕した。

スイスのジュネーブ弁護士協会が、習近平国家主席宛て書簡への署名活動をスタートさせた。香港の中国維権弁護士注視組、台湾の台北弁護士公会人権委員会、国際弁護士協会人権研究所、スイス、メキシコ、イギリス、フランス、ドイツなど各国の弁護士団体が書簡に署名した。

各国の弁護士団体は書簡で、「709事件」で拘束されたすべての人のなか、王全璋弁護士1人が唯一、裁判を受けておらず、釈放もされていないと指摘した。拘束されている他の弁護士と同様に、当局は王弁護士に対しても正体不明の薬物を服用させている可能性があると懸念した。

また、各国の弁護士団体は、王弁護士の妻である李文足氏が、中国の裁判所に対して、法に基づき夫の案件を審理開始するよう30回にわたり督促したが、裁判所に拒否されたと批判した。中国当局が、長い間李氏と息子に対して脅迫、どう喝、嫌がらせをし、王弁護士との面会をも禁止していると糾弾した。

16の弁護士団体は書簡で、拘束された中国人弁護士を全員解放するよう求めた。

王弁護士は過去、中国当局に弾圧されている伝統気功・法輪功の学習者、土地強制収用の被害者、キリスト教信者などの代理人を積極的に引き受けていた。

いっぽう、李文足氏は11月27日、スウェーデンの人権賞、「エデルスタム賞(Edelstam Prize)」を受賞した。中国当局から出国を禁止されている李氏の代わりに、米に亡命した盲目の人権弁護士、陳光誠氏の妻、袁偉静氏がストックホルムで開かれた授賞式に出席した。

李文足氏は11月28日、米中国語テレビ放送「新唐人」に対して、「この賞は家族全員への励ましだ」と感想を述べた。

(翻訳編集・張哲)