アップルストアで配布されている高評の有料アプリ「アドウェア・ドクター(Adware Doctor)」は、ユーザの個人情報を盗み出し、中国サーバに送信するスパイ機能があるという。インターネットの安全について詳しい専門家が最近、指摘した。アップルは現在、同アプリの配布を停止している。
Adware Doctorはストア内でも評価の高い有料アプリだった。配布価格は4.99米ドル、作成者はジャン・ヨンミン(Zhang YongMing)という人物。アプリは、コンピュータをスキャンしてマルウェアや疑わしいファイルを警告・除去することができると説明されていた。
アップル社製品の情報サイト「9to5Mac」によると、ネット安全性専門家パトリック・ワーデル氏は、同アプリの危険性について8月にアップル側に通報したが、ストアから取り下げられたのは9月になってからだった。
専門家によると、Adware Docterはセキュリティ対策を偽ったスパイウェアで、ユーザのブラウザの閲覧履歴やダウンロード情報を入手し、中国にあるサーバに送信するスパイ機能がある。
9to5Macによると、中国サーバとの通信は途絶えているが、恐らくいつでも再開できるようになっていると推測を示した。いっぽう、アップルはセキュリティを強化しており、履歴など機密情報は保護されているとも付け加えた。
(編集・佐渡道世)
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