8月8日(水)、9日(木)10日(金)の3日間、東京国際フォーラムで「ものづくり・匠の技の祭典2018」が開催される。
平成30年は、江戸から東京への改称、東京府開設150年の節目の年。東京都では、これを記念し、東京の魅力を発信するイベントとして、本祭典を開催した。
イベント会場では、日本全国から集まったものづくりの伝統を受け継ぐ約70団体が参加。テーマとして、衣、食、住、工、伝統工芸、匠による実演、体験プログラムなどブースを設けた。子どもから大人まで、多くの外国人も集まり賑わいを見せた。
台湾から来た通訳スタッフの荘怡慧さんは、「私は英語の通訳を担当していますが、この活動を通して、日本の伝統の匠の技を学ぶことができます。以前は、よく東京に旅行に来ました。たまに新潟などへ行くと、日本の伝統の匠の技や、素朴な人々にふれることができて、とても嬉しく思います。ですので、今回の活動も、東京でたくさんの伝統の技が見ることができ、とても嬉しいです」と語った。
体験コーナでは、フラワー装飾、きもの着付け、洋裁、紳士服、和裁、ミシン、ジュエリー、日本刺繍について五感で楽しむことができるブースが職種ごとに設けられている。
ブース出展している日本刺繍紅会の副会長・高橋信枝氏に「日本刺繍の魅力について」を尋ねた。
高橋氏は、「日本刺繍は1600年くらい歴史があり、もともと中国や韓国から入ってきたと言われていますが、私は、生まれた家が日本刺繍を仕事にしている家だったので、小さい頃から針を持って、この日本刺繍に親しんできました。本当に針を持つと心が落ち着きますし、とても癒されます。絹糸も美しいですし、絹の繊維の良さというものも伝えていきたいです。もともとやはり中国から伝わったものなので、将来はぜひ文化の交流として、この1600年やってきた日本刺繍をもって、中国で展示会や文化交流の場を持つことができると良いと思っております。」と話してくれた。
本祭典のイベント開催目的は、近年、若者のものづくり離れや、熟練技能者の高齢化などを背景に、次代を担う後継者不足に直面している一方、2020年にオリンピック・パラリンピックが東京で開催されることを契機に、日本の優れた技術やそれにより産み出される製品を世界中に発信していく好機を活かしていくことにあるという。
日本人も外国人も、日本の伝統的なものづくりの技を身近に感じることができる貴重な機会に、ぜひ足を運んで体験してみることをお勧めする。
公式ホームページ
日本語 https://www.monozukuri-takumi-expo.tokyo/
中国語 https://www.monozukuri-takumi-expo.tokyo/cn2/
英語 https://www.monozukuri-takumi-expo.tokyo/en/
(編集 青石哲)
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