米トランプ大統領は5月22日のホワイトハウスでの記者会見で、北朝鮮の金正恩委員長が2回目の訪中後に対米態度を変化させたことについて、中国側の関与を疑っていることを示唆した。また、中国の習近平主席について「世界級のポーカープレイヤーだ」と、その駆け引き能力を例えた。
記者会見は、ホワイトハウス執務室で開かれた韓国・文在寅大統領との米韓首脳会談の前に30分行われた。
トランプ大統領は、北朝鮮側の態度硬化について「うれしいとは言えない」と述べた。また、非核化に関して、段階的よりも一括で行われることが望ましいとした。さらに、北朝鮮が「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」を実現すれば、北朝鮮の安全を保障すると強調した。
シンガポールで6月12日に開催予定の米朝首脳会談について、トランプ大統領は延期を示唆しつつも、「やがて(会談は)実現するだろう」と述べた。
米朝首脳会談における韓国・文大統領の仲介役については「私は文大統領の能力をとても信頼している。非常に熟練した良い人だ」と評価した。
5月7〜8日にあった第2回中朝会談の後に金正恩・朝鮮労働党委員長の態度が変わったとの質問について、トランプ氏は、習近平・中国国家主席が「世界レベルのポーカー選手」と例え、間接的な関与があったのではないかと疑っていることを示唆した。
トランプ大統領は、米中貿易戦と通商交渉の結果について、記者から満足かと問われると「そうでもない」と短く答えた。米中通商交渉の共同声明は19日に発表された。双方は制裁措置の棚上げを表明し、中国は米農産物などの輸入増を約束したものの、対米貿易黒字を削減する具体策は不透明なままとなった。
(翻訳編集・齊潤)
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