超シュールな現実 中国ネット小話 第2弾

2017/04/28
更新: 2017/04/28

中国のネットユーザは皮肉を込めた「小話」で、抑圧と、自由主義の動きが認められない社会で生きること、やるせなさを吐露している。共産党による専制政治体制下の中国では、腐敗や汚職が蔓延し、言論や表現は厳しく統制されている。

下記はその一部をまとめ、抄訳した。中国人の「生」に対する力強さや、監視社会の網をかいくぐって真実をつかもうとする、探求心が垣間見える話もある。

【生活の苦しい人】

小学校時代、先生からよく「世界の2/3の人たちの生活は苦しい」と教えられた。私はそれを信じていたが、成長してやっと分かった。「生活の苦しい人」はみな自分のそばにいるということが。

【騙されている中国人】

よくよく世界をながめてみたら、びっくりするようなことが分かった。子供のころから党に聞かされた、資本主義社会にしか存在しない邪悪・暴力・腐敗・凄惨は、ぜんぶ社会主義国にあった。そして党が自慢した社会主義国家にあるべき自由・平等・人権・福祉は、すべて資本主義国にあった。

【中国人の○○が狙われている】

ネットで見つけた小話:アメリカ人は中国人の金を狙っている。ロシア人は中国人の国土を狙っている。日本人は中国人の資源を狙っている。中国人だけが、中国人の命を狙っている!

【中国共産党の高官】

誰かの家を取り壊したいなら、たった一晩あれば実現可能。物価を上げたいなら、たった一日あれば実現可能。増税したいなら、たった数カ月あれば実現可能。だがフカヒレの食材を禁止させるためには(贅沢を好む高官の反発をくらい)3年は待つ必要がある。そして高官の資産公開は、数十年経った今でも実現していない。

【30年で文化破壊、あと30年で環境破壊】

中国共産党68年の歴史。前半の約30年間で文化を破壊し、後半の30年で環境を破壊した。

【生涯未経験】

私はこの短い生涯の中で、100年に1度と言われる大洪水に10回見舞われ、500年に1度と言われる津波に2回見舞われ、1000年に1度と言われる地震に2回見舞われた。だが、5年に1度と言われる全国民による総選挙(全国人民代表の選挙)には、いまだお目にかかったことがない。

【百万長者】

ある集まりで、株の投資で百万長者になったという人を紹介された。なんてすごい!感服した私は彼の横に座って、百万長者になる秘訣をこっそり尋ねた。すると彼は顔色も変えずこう言った。「特に秘訣は…私はもともと、”億万長者“だったから」

【被災地の取材】

「それでも人間?」女性や子供も 
住民に暴力 当局の強制土地収用

記者:豪雨で村民には死傷者がいましたか?

住民:いません!村長が「城管(露天商などの取り締まり官)がきたぞ」と叫んだら、みんな安全な場所に逃げました。

記者:家屋の倒壊は?

住民:ありません。洪水よりも先に、役人に強制的に取り壊されていました。

記者:農作物は冠水したでしょう?

住民:それもありません! 農地はとっくに開発業者にとられていました。

 

 

(翻訳編集・島津彰浩)