中国の銀行や金融機関を監督する機関の銀行業監督管理委員会(銀監会)はこのほど、前山東省省長の郭樹清氏が同会の新主席に就任すると発表した。郭氏が就任した初日に、中国が直面する金融リスクは銀行業と関係があると発言し、今後銀行業の監督管理を強化していく姿勢を示した。
中国国内メディアの報道によると、24日銀監会の幹部会議では、郭氏が同会の3人目の党委員会書記と主席に就任した。郭氏は「8つの金融リスクは、多かれ少なかれ銀行業リスクと関係がある」と述べた。
この8つの金融リスクは、不良資産リスク、流動性リスク、債務不履行リスク、シャードバンキングリスク、不動産バブルリスク、政府債務リスク、インターネット金融リスクと外部影響のリスクを指し、中国共産党中央財経領導小組弁公室の楊偉民・副主任が説いたものだ。楊氏は21日、香港で開催した会議で、「中国金融セクターにおいて、8つのリスクが拡大している」と述べた。
郭氏は過去、中国建設銀行の会長、人民銀行(中央銀行)の副総裁、国家外貨管理局局長、中国証券業監督管理委員会主席などの職を歴任してきた。郭氏は、朱鎔基・元首相や、現在習近平当局で反腐敗キャンペーンを積極的に推進している党中央紀律検査委員会(中紀委)の王岐山・書記の元部下で、両氏から強い信頼を寄せられており、党内の金融改革派とみられる。
香港紙「経済日報」(25日)は、郭樹清氏が銀監会主席の就任で、今後中国国内銀行の資金管理が一段と厳しくなり、資産バブルを抑制し金融リスクを防止するために、今後不動産市場・株式市場・債券市場などに流れる資金は減ると分析した。
(翻訳編集・張哲)
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