中国湖北省武漢市武昌で18日、ラーメン店の客の男が店長をメッタ刺しにし、頭部を切り落とすという殺人事件が起きた。男は駆けつけた警官に逮捕された。
地元紙「武漢晩報」によると、18日正午、男は知人とともに訪れたラーメン店で、一杯につき一元(約16円)値上がりしたことをめぐって、店長と口論になった。
男は、店奥から包丁を取り、店長をメッタ刺しにした。目撃者によると、逃げる店長を男は追いかけて、路上で腕と頭部を切り落としたという。
目撃者の通報を受けて、男は駆け付けた警察に逮捕された。国内メディアによると、男は精神の障害を持つ者として、出身地の四川省で障害者手帳を交付されていたという。
この凄惨な事件について、インターネット上では中国社会の現実を悲観する声が多く書き込まれた。
「長く差別されている貧困層の怒りが積もりに積もっているからだ」「多くの国民の心が病んでいる。安易に殺人を犯す」。
中国の社会問題学者は「貧富格差が広がり、下層階級の権利が守られていない。公平・公正をたもつシステムが欠如するなど政治体制に根付く問題が、善悪に対する社会一般の認識を大きく歪ませている」と分析した。
(翻訳編集・叶子)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。