元軍人の大規模抗議集会 「貧困生活訴える」=雲南省

2014/06/18
更新: 2014/06/18

【大紀元日本6月18日】中国雲南省昆明市で16日、同省各地から2千人以上の元軍人が、待遇の改善などを求めて抗議集会を開いた。武装警官隊が現場に派遣され、一触即発の状況だったという。

当日、最高気温が35度の中、元軍人たちは現役時代の軍服を身にまとって、整然と隊列を組んで同省政府役所の前に集結した。一時雨も降ったが解散しなかった。

武装警官隊は、市民が立ち入らないように周りを包囲した

周りを包囲する武装警官隊 (ネット写真)

大紀元時報の電話取材に対して、参加者のひとりが当時の状況を説明した。「集まった元軍人は約2~3千人で、一時緊迫する場面もみられたが、激しい衝突はなかった」

元軍人は、1979年に起きた中国とベトナム間の中越戦争の参加者だ。退役後、国有企業に就職できたものの、改革開放が進むにつれて、多くの国有企業が経営難に陥った。そのため、彼らの多くは職を失い、医療や年金などの社会保障も不十分なままで、生活は非常に困窮をきわめているという。

こうした状況のなか、元軍人らは当局に対して、絶えず待遇の改善を求めており、2013年から4回ほど、2千~5千人規模の抗議集会を行ったという。

現地政府は当日、元軍人代表と話し合いの場を設けた。9項目の要求のうち、6項目は交渉成立したが、年金の増額など主要3項目は却下されたという。要求の詳細内容は明らかにされていない。

抗議集会は午後4時ごろに終了した。

(記者・古清児、翻訳編集・叶子)