米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などによると、香港の汚職対策当局の廉政公署(ICAC)は、米金融大手JPモルガン・チェースの中国投資銀行部門元最高責任者(CEO)の方方(ファン・ファン)氏(48)を、中国政府要人の子女を採用し不正な利益を得た疑いで逮捕した。現在、保釈にあたって香港から出国を許されない状況に置かれているという。
香港メディアが伝えた匿名の情報源によると、方氏はJPモルガン(香港)の中国投資銀行部門にて「太子党」と呼ばれる中国政府要人の子女を採用し米海外腐敗行為防止法(FCPA)に違反した容疑が持たれている。一例として中国光大グループ(チャイナ・エバーブライト・グループ)会長の息子を雇用し、不正な商業的利益を得た疑惑が上がっている。
方氏は今年3月に JPモルガン•チェースを辞任した。同月26日、ICACは同氏のJPモルガン香港オフィスを捜索し、パソコンの記録や関連文書などを押収した。
ウォールストリートジャーナルは情報筋の話を引用し、米FBIによるJPモルガンとその従業員に対する米海外腐敗行為防止法(FCPA)の違反調査で、方氏がキーパーソンとなっていると伝えた。1977年に導入されたFCPAによると、米国企業は外国公務員に対する賄賂の支払は禁止されている。
(翻訳編集・王君宜)