「中国製」か「中国囚人製」か 米調査に中国政府が邪魔立て

2014/04/07
更新: 2014/04/07

【大紀元日本4月7日】身の回りの安価な「中国製」は、中国囚人の強制労働につながる可能性があるようだ。米ナショナル•パブリック•ラジオ(NPR)は最近、米政府がここ数年、人権侵害にもなる中国刑務所や労働教養所などでの強制労働による輸入品に関する取り締まり状況を伝えた。

2012年、米オレゴン州に住む女性は、購入したハロウィーングッズから、中国の馬三家労働教養所からの助けを求める手紙を見つけた。手紙のなかで、毎日15時間におよぶ過酷な労働を強いられていることが訴えられていた。

米政府は電化製品、靴、衣料品などの中国強制労働による商品ブラックリストを持っているが、これらの製品は、依然アメリカに流入しているという。

その理由のひとつに中国政府の「邪魔立て」にあると報道は指摘している。労働教養所には通常、異なる名称の工場が併設されているため、見分けるのが困難だという。また、問題のある商品について、米当局が生産工場を訪問する要請を中国政府に提出しても、回答期限の60日間では回答が得られず、早くて5年、通常10年が過ぎてようやく許可が出るという。

1992年以来、米当局者はおよそ20回にわたって、問題のある工場を訪問しているが、母体の労働教養所はすでに閉鎖されているケースが多い。「主な邪魔立ては中国政府から来ている」と米国土安全保障省で強制労働問題を担当するケン•ケネディ長官は指摘。労働教養制度が今後廃止されても、教養所は看板を変え、強制労働は依然存在するとの見方を示した。

これらの製品の取り締まりは中国政府の保護に阻まれ、進展は限られているが、実績もあげているという。 1992年、中国の労働教養所製と知りながら印刷機を輸入した企業は、7.5万ドルの罰金が科された。 2001年には、中国囚人の強制労働を利用して金属クリップを生産したと認めた企業に対し、当局は5万ドルの罰金を科した。

(翻訳編集・王君宜)