【大紀元日本9月3日】中国の習近平・国家主席はこのほど、遼寧省大連港に停泊している中国海軍初の空母「遼寧」を視察し、同省にある中国七大軍区のひとつ、瀋陽軍区にも訪れた。遼寧省や大連市はかつて、収賄などの罪に問われている薄煕来被告の勢力下にあった。薄公判直後の習主席の視察は、自らの権力をアピールし、薄支持派に釘をさす狙いがあるとみられる。
国営新華社通信によると、習主席は28日、大連市にある艦載機訓練基地を訪れ、発着訓練の実施を視察。さらに同日、空母「遼寧」に乗り込み、艦内設備の説明を乗務員に求めた。
翌29日、習主席は瀋陽軍区を訪れ、幹部らに共産党の軍に対する絶対的な統率地位を強調した。「軍隊は絶対的に忠誠で、絶対的に純潔で、絶対的に信頼でき、どんな時でもどんな状況下でも、確固として党中央、中央軍事委員会の指揮に従わなければならない」と、軍隊建設の理念を語った。
今回習主席が訪問した大連市や遼寧省は薄被告の古巣。薄被告は軍隊との関係も深いことが知られていることから、習主席の視察は軍隊内の薄支持派への警告であるとの観測がある。習主席は8月1日にも、北京軍区を視察し、軍隊への絶対的忠誠と信頼を求め、責務と使命を有効に履行するよう命じた。
(翻訳・王君宜、編集・陸遙)
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