軍事演習(Getty iMages)
【大紀元日本6月11日】米軍と自衛隊による離島防衛・奪還の合同訓練が11日(現地時間10日)、米カリフォルニア州で始まった。米中首脳会談終了後すぐに始まったこの訓練をめぐり、中国政府は反発を示し中止を申し入れしていたが、訓練は予定通り実施。中国国内メディアは、訓練は習近平国家主席の訪米を「ばつの悪いものにした」と不快感をあらわにした。
日米合同訓練は米軍が実施する「ドーン・ブリッツ(夜明けの電撃戦)」の一環で、26日まで米カリフォルニア州の海軍ペンドルトン基地周辺で行われる。陸海空3自衛隊が初めてそろって参加する。離島防衛・奪還をテーマとするこの合同訓練は、尖閣諸島(中国名・釣魚島)周辺で動きを活発化させる中国への対応を想起させ、中国政府が反発を示してきた。だが、日米両政府は「特定の国や地域を対象としたものではない」(菅義偉官房長官)として、実施に踏み込んだ。
訓練の実施にくわえ、実施するタイミングが習主席の訪米直後ということに、中国国内メディアは気を悪くしている。経済ニュースサイトの財訊網は10日、「踵を接する首脳会談と日米訓練、中国が弄ばれた」と題する投稿を掲載。「そもそも(訓練は)中国をターゲットにした疑いがある。しかも、タイミングと場所は、首脳会談とこんなにも近い」と訓練に対する不信感を示した。
「米中首脳会談は、日米の合同訓練を中止させるには力不足だった」。記事はこのように認め、「表向き、リラックスした首脳会談がバツの悪いものになり、習近平主席の華麗なる訪米も多少、弄ばれた感じ」と、合同訓練は米中会談の成果に水を差したことを強調した。
日米合同訓練は数ヶ月前から計画されたもので、「首脳会談に狙いをつけた画策とみることはできない」としつつ、離島奪還訓練が定期的に実施される向きについて、「釣魚島情勢の緩和や中日関係の回復、ならびに、アジア太平洋の平和と安定には不利だ」とけん制した。
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