米セキュリティー会社が公開した、サイバー攻撃は中国軍の関与を指摘する動画(スクリーンショット)
【大紀元日本2月20日】米国の企業や政府機関を標的とするサイバー攻撃の多くは、中国人民解放軍の部隊が関与していると指摘する報告書が19日、発表された。
60ページにおよぶこの報告書は米コンピューターセキュリティー会社Mandiantがまとめたもの。同社は3年間にわたる調査で141件のサイバー攻撃を追跡したところ、「圧倒的な割合」で上海郊外にある12階建てのオフィスビルが発信源となっていることを突き止めたという。
このビルには中国人民解放軍61398部隊の本部が入居している。「中国軍のこの秘密部隊は一連のサイバー攻撃の黒幕である可能性が濃厚」と報告書は結論づけた。
報告書によると、61398部隊には、英語やプログラミングに精通する数千人のメンバーが所属する。「APT1」と名付けられたこのハッカー集団は、「膨大なデータをネットワークから盗み出しており、なかには米国の重要インフラやエネルギー関連の情報も含まれるという。
また、「APT1の活動は中国政府が完全に把握しており、なおかつ直接支持を得ている」と指摘。「今こそ、脅威は中国から来ていると認識すべきだ」と報告書はうがった見方を示した。
これに対し中国政府は反発している。中国外務省の洪磊・副報道局長は19日の記者会見で、「いわれのない非難だ」と否定したうえ、Mandiant社の指摘は「専門的でない、無責任だ」と批判。洪氏はさらに、中国が受けたネットワーク攻撃を列挙し、攻撃元は「米国からが最も多い」と反論した。中国国防省の新聞事務局も19日、中国軍隊は「いかなるハッカー活動も支持したことはない」とし、報告書の内容は「素人的で事実に即していない」と非難した。
サイバー攻撃について中国軍部関与を指摘する米セキュリティ会社が公開した動画
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