(PHILIPPE LOPEZ/AFP/GettyImages)
【大紀元日本9月4日】香港の政府庁舎前で3日、共産党賞賛の内容が盛り込まれた国民教育課程は洗脳だとして、実施に反対する抗議集会が行われた。学生ら約8000人が参加した。
「香港の未来が暗い」との意味を込めて、参加者らは黒い衣装で集会に参加した。この活動を支持する市民も黒い服で出勤・登校している。
問題になっている「道徳・国民教育科」に使われる『中国模式(中国モデル)』と題する教材は、中国の執政集団が「進歩、献身、団結」であると称賛する一方、米国の二大政党は社会を混乱させ、人々の生活に脅威を与えていると非難している。さらに、中国の発展モデルは民主主義の「理想的な体制」と絶賛している。
国民教育課程は2015年に小学校、16年に中学校で必修化される方針で、それまでは各学校に採用判断が委ねられている。
香港紙、星島日報(電子版)などによると、新年度授業が始まった3日、「道徳・国民教育」教科書を採用した小学校は、香港内517校のうちわずか6校にとどまったことが分かった。
国民教育の導入への反対運動は長期化している。7月に9万人が参加の大規模なデモが行われ、1日には有名人も参加した4万人の抗議活動が相次ぎ開催された。あるデモ参加者は国民教育を「慢性毒薬」と喩え、「共産党の教育から子どもを守りたい」と毎回のデモに参加しているという。中に実施を見送った学校の保護者もいるが、「子どもだけの問題ではなく、香港人全員にかかわる重大な事だ」とデモに参加する動機を語った。
一方、香港政府は同課程の撤回に応じない姿勢を見せている。抗議者らは授業をボイコットすることも視野に入れ、反対活動を継続していく方針だ。
(翻訳編集・余静/高遠)
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