【大紀元日本7月26日】中国国内のメディア「中国経済週刊」は最近、中国で働く北朝鮮労働者の実情について報道した。労働者達は、厳しく管理され、収入も全額受け取れないことがわかった。
図們市経済開発区で働く地元の人は、同紙の取材に対し、「約160人の北朝鮮労働者がここの各企業で仕事をしている。北朝鮮労働者の普段生活はシンプルで、基本的に寮から工場を行き来するだけ。工場の門を出る事も、中国人との交流もない。彼らは、中国人同僚との接触もほとんどない」と明かした。
北朝鮮側は、中国に派遣した労働者を必ず同じ作業場で働らかせることを要求した。中国各地の朝鮮料理レストランで働く者たちも、非常に厳しく管理されている。
吉林省長春市の中朝合資のレストランで働く従業員によると、規定では、3年間働いた後、帰国することができる。また、彼女と共に働いている二十数人の北朝鮮籍の同僚の多数は、平壌音楽大学を卒業しており、歌や踊りを得意とする。彼女たちは、1人で外出することは許されておらず、携帯を使用することも、恋愛することも禁止されている。
北朝鮮労働者の月給料はだいだい、1200元から1500元(約1万5000円から1万8000円)で、他の収入や保険はない。しかし、労働者達は、給料全額を受け取ることはできない。
図門の北朝鮮工業区と北朝鮮側で交わされた雇用契約では、労働者たちは政府機関による集団派遣のため、収入の60%は組織に、残りの40%は、中国企業から北朝鮮労働者に渡される。この割合で計算すると、各労働者は実際、月480元から760元(日本円約6000円から9000円)の収入しか得る事ができない。
韓国「朝鮮日報」の最近の報道では、中国東北三省の労働量不足を解決するため、吉林省琿春、図們等の市は、産業研修生という形で北朝鮮から2万人の労働者の受け入れを決定した。この措置により、図們市のある企業は、今年5月に初めて29人の北朝鮮籍の女性を雇用した。中国のビザを取得した後、彼女たちは製造業とサービス業に従事することができる。