【大紀元日本10月25日】中国の李克強副首相は23日、平壌に到着した。今回が初の訪朝となり、核問題をめぐる6カ国協議の再開の条件などについて、北朝鮮政府と協議すると見られている。一方、専門家は、国際社会が期待しているほどの役割を中国政府は果たすことはできないと見ている。
今回の訪朝は次期首相と目されている同副首相の外交デビューでもあり、ある程度の成果を挙げることだろう、と北京の外交観測筋は見解している。
しかし、上海の復旦大学内にある韓国朝鮮研究センターの蔡建副主任は、北朝鮮に圧力をかけ譲歩を引き出す可能性は低いと現状を読んでいる。「国際社会の期待通り、北朝鮮に経済制裁を加えると、北朝鮮はまもなく崩壊する。なんとしてもこれを避けたい思惑がある。隣に親米国家が現れてほしくないのは中国の北朝鮮政策の根幹」と分析する。
さらに、中東の独裁政権が相次ぎ崩壊する中、国内の民主化運動を抑えるのに必死の中国政府にとって北朝鮮は重要な同胞、とみなす専門家もいる。
今年7月までの中朝の貿易額は31億ドルに達しており、前年同期比87%増となっている。金正日国家主席が今年2度訪中し、中国政府の重要幹部も相次ぎ訪朝するなど経済と外交関係を活発化させている。
(翻訳編集・高遠)
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