【大紀元日本8月26日】今年前半までに、中国の富豪がイギリス、カナダ、オーストラリアなどの国で、13億元(約156億円)を投じて高級住宅を購入している。国内英字紙チャイナ・ディリーが伝えた。
またイギリスの不動産サイト「WE BUY YOUR HOUSE」が公開した情報では、ロンドンの高級住宅の28%は中国人により買い占められている。そのうちの54%はロンドンの中心部にあり、平均価格は約500万英ポンド(約6億3千万円)であった。
2010年バンクーバーの住宅の平均価格は中国人の不動産購入熱により12%上がった。不動産の専門家は、今年も少なくとも住宅平均価格は3%上がると予測している。中国からの移住者の不動産購入需要は、バンクーバーの新築住宅の29%を占めていると現地の専門家が指摘している。
アメリカの不動産仲介者によれば、中国からの購入者は、良い学区で景色が美しく、閑静な高級住宅街を求める場合が多く、しかもすべて現金で購入しているという。
一方、中国国内では、多くの市民は住宅購入に手が届かない。中国社会科学院2009年の統計は、85%の市民は家が買えないと明らかにしている。莫大の富がごく一部の人に集中しているという中国の格差社会の現状が浮き彫りになっている。
中国の富豪たちは、なぜ海外で家屋を購入するのか。これに関して、政治評論家の曹長青氏は、次のように分析した。彼らは中国の現政権の崩壊を恐れており、その時が来た場合、権力と結託して得た財産の保全は難しいと思っている。海外の不動産投資は財産確保の手段として利用している、と曹氏は指摘する。
(翻訳編集・志浩)
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