【大紀元日本11月10日】「海外反中勢力は我が国を滅亡させるもくろみを諦めていない」-中国共産党機関紙でよく見かけるこの決まり文句が、中国国民の頭の中に植えつけられている。人を恐れ、人を敵としてきたが、なぜ恐れなければならないのか誰も知らないし、なぜ敵とするのかもわからない。数十年来宣伝機関で繰り返されてきたこの言葉に、中国人も疑問を抱え始めたようで、最近、中国人ブログ作家らの文章でこの問題が取り上げられている。
先月、「中国はいかに『反中勢力』に対応すべきか」と題する記事がポータルサイトの「網易」に転載されたが、わずか90分後に削除された。
作者は著名なブログ作家・顔昌海氏で、文章の中で、中共が造り出した「海外反中勢力」の背景及び目的を詳細に分析し、中共は現在世界的な反対の声に直面していると述べている。
「いわゆる『反中勢力』という概念は、中華民族五千年の文明歴史中に従来なかったもので、中共が権力を握ってから作られ、さらに故意に概念を混淆(こんこう)しており、全世界の『共産主義』という幽霊への反対を、故意に中国への反対と言い募り、民族情緒をあおっている」と分析している。
文章は、2010年3月以降、中共は朝鮮問題への対応で馬脚を現し、周辺国家の反発を引き起こし、その結果、世界中で「反中勢力」が突然多くなり、いたるところに現れた、と続く。
さらに、中共は数十年の時間をかけて絶えずこの概念を強化し、人々の頭の中に一種の中華民族と世界各国との対立というイメージを作ってきた。その目的は中国人に西側の人権、自由、民主という概念を受け入れさせないことであり、既得利益集団が枕を高くして寝られるようにすることであると述べている。
一方、ブログ作家・梁京則氏が「文明世界が陳腐な中国政治文明にノーと言っている」という記事を出している。中共の国内政治は愚かだが、経済上、軍事上は全地球破壊力をそなえ、中共が理性的でないことを示し、強烈な自我壊滅傾向の政治的ばくちとなっており、文明世界に巨大な脅威をもたらしうると主張している。
著名なブログ作家・楊恒均氏が最近、「世界は中国に対して『ノー』と言い始めたか?」という文章を発表した。中共は国内の民心を失っただけでなく、国際上でも「人心」を失っている。大量に人民元を注ぎ込んだ対外宣伝も、本当の国際社会での「人心」を買収することはできなくなっていると述べている。
ブログ記事で国際問題を鋭く観察している同作家によれば、「南シナ海問題から始まり、尖閣列島に至るまで、一群の西側国家の許容限度を超え、冷ややかでさらには敵意に満ちた隣国を見ることになり、何時でも中国に対して『ノー』と言う世界を見る状況に至った」と述べている。
楊氏はまた、多くの中国人が社会的公平の欠乏、絶対的な権力と人権保証の欠如から「ノー」と言い出す、これこそ最も重要な問題だと指摘している。
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