【大紀元日本7月22日】中国は米国を抜いて世界最大のエネルギー消費国になると、国際エネルギー機関(IEA)が20日、予備データに基づいて算出された数値を発表した。中国の2009年度の石油消費量は22.65億トン。同報告書は21.69億トンの米国を約4%上回ったと指摘している。
中国政府はこの発表に対し、算出方式に問題があると反論。中国国家エネルギー局高官の周喜安氏は20日、同局が発表した2009年度公報のデータでは、米国が依然首位であると述べ、「IEAの統計は参考にはなるが、十分信頼できるものではない」と反駁した。
一方、中国の経済紙「第一財経日報」は21日、「信頼できない数字の発表経緯」と題する記事を掲載し、IEAは関連データを発表していないと報道した。
同記事では、IEAの広報関係者Christin Pittmanを電話取材して、関連データをIEAが発表していないことを確認したと報道。また、IEAからのメールでの返事では、中国のエネルギー消耗量は米国を超えたとの結果をIEAが出しているが、「あくまでも予測数字」であると強調する。
「IEAのサイトを調べても関連発表は見当たらない」と同記事はしているが、20日付けのIEAサイトのトップページで、「中国は米国を抜いて世界最大の消耗国となった」との発表が掲載されている。
同IEAサイトでの発表によると、「エネルギー消耗の傾向に緊密に注目するものにとっては、この数字は驚くものではない。重要なのは、過去10年間、中国での需要は顕著に成長している傾向にあり、今後の見通しも非常に強いままである」
IEAのこれまでの公表データによれば、過去10年間において、中国は人口の増加や経済の発展などにより、エネルギーの需要は倍増した。エネルギーの消費総量について、中国は米国に比べて金融危機の影響が低かったことも中国が最大エネルギー消費国となった一因としている。
国民一人あたりのエネルギー消費量について、米国は依然として中国の5倍であるとIEAは説明している。
これまで、IEAは中国が提供するデータの不十分、不明確を指摘し、国際石油市場に不安定をもたらしていると不満を表明してきた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。