「四川大地震」震災地 大規模官民衝突 再建賠償金の着服で

2010/07/05
更新: 2010/07/05

【大紀元日本7月5日】再建が続く08年四川大地震の被災区である徳陽市で最近、村民5千人と警察の大規模衝突が発生した。原因は、現地政府職員が村民の家屋再建賠償金着服したためと伝えられている。

香港「東方日報」や国内掲示板に寄せられた情報によると、同市八角井鎮に移転した国営企業が村民の土地収用のための賠償金を政府幹部が着服したとして、村民5千人が、先月27日から成綿高速道路と同企業を取り囲み、抗議を行っていたという。

同日、当局は千人以上の暴動防止警察と装甲車4台を派遣し現場の警備にあたらせた。期間中、数回にわたり村民と大きな衝突を起こした。この衝突により少なくとも300人が負傷、200人が逮捕されている。

今回の衝突は08年の「5.12」大地震後、綿竹の国営企業である東方汽輪機有限公司の工場建物の再建のため、当局が50億元を投資したことから始まる。村民によると、各戸に少なくとも26万元の賠償金が給付されるところ3万元しか給付されなかったことで、政府職員による着服疑惑が浮上したという。

報道によるとその後も当局から補償金についての説明はなかったため、村民たちは現在も東方汽輪の入口でテントを設置し抗議を行っているという。

一方、八角井鎮政府職員は衝突事件を否定しており、政府職員による着服に対する村民の抗議活動もなく、再建工事は正常に進められていると強調している。

(翻訳編集・坂本)