【大紀元日本6月13日】北朝鮮の金正日総書記が、3月から、約100人の政府高官を粛清してきたという情報を、韓国紙「朝鮮日報」が伝えた。息子の金正雲(キム・ジョンウン)への安定した権力移譲のための強固策とみられている。
報道によると、粛清された高官のなかには、昨年のデノミネーション(通貨単位の切り下げ)の失敗を引責する形で処刑された前労働党企画財政部長の朴南基(パク・ナムギ)氏も含まれる。朴氏は金総書記の「40年にわたる側近」で、同氏の処刑は、新たな粛清のカードを示唆すると「朝鮮日報」は指摘している。
また、北朝鮮政府は「幹部の不正で、人民の生活が苦しくなっている」と宣伝し、それに合わせて、幹部約100人を腐敗の理由で解任したという。
さらに、今月2日、朝鮮労働党指導部の李済剛(リ・ジェガン)第1副部長が交通事故で死亡した件について、事故発生の深夜は、平壌では交通量がほぼゼロの時間帯になっており、運転手付きの高級車での移動中で、交通事故の可能性は極めて低いと韓国のメディアは分析しており、同氏の死も粛清の一部だと推測している。
金総書記は、1990年代に権力を握って以来、権勢を守るため、ことあるごとに大規模な粛清を行ってきた。権力世襲のためとされる今回の粛清は、5回目にあたるという。
(翻訳編集・張YH)
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