【大紀元日本5月24日】北京司法当局は最近、北京を拠点に活動する著名な人権派弁護士・唐吉田氏と劉巍氏に対して、弁護士資格をはく奪すると決定した。両氏は関係案件の審議を傍聴することも禁止される。両氏が法輪功学習者のために弁護した案件で、不公正な審判に抗議するために退廷したことが原因と見られる。中国の弁護士の権利について業界で再び高い懸念を引き起している。
北京大学新聞伝播学院元副教授・焦国標氏は、大紀元記者のインタビューを受け、この事件について、北京司法当局のやりかたは歴史的後退であり、関係責任者はまもなく免職されるターゲットになりかねないと指摘し、中国の司法局そのものが法律精神に反していると批判した。
「弁護士へのけん制は実際、国民の権利を蚕食する一環である。司法当局の官員らは、社会主義の法律を唱えているが、実際は民意をハイジャックし、法律を破壊しているにほかならない」と同氏は話す。敢えて直言することで知られる焦氏は、2004年に『中共中央宣伝部を討つ』を公表したことで、授業停止の処分を受け、中共中央宣伝部のブラックリストに載せられた。
焦氏によると、同事件について、周りの弁護士や親友がかなり議論し、注意深く見守っているという。
両氏の処遇は、弁護士の動ける空間が次第に圧縮されている兆しであり、司法局の公民権益への攻撃が暗黙に行われているという。
しかし、司法局の関係責任官員は、この事件で不祥な結果を招きかねないと、焦氏は見ている。「官界の人にとって、いざ錯誤を犯したとされれば、同僚やライバルから攻撃されることになり、よって免職されるなどの結末に至りかねない」
一方、同氏によると、今年1月に起きた北京市の李荘弁護士に2年6カ月の懲役刑を言い渡した事件について、事件後中国司法局は関係規定を通達、弁護士らに「社会主義の特色のもとで弁護活動をする」よう命じ、司法局トップは、弁護士が国の大局や利益を顧みるべきだと強調したと。
「この言い方は、非常に厚顔無恥だ。社会主義の法律を守ると司法局の者たちは言っているが、資格剥奪された弁護士たちは、いずれも中国の法律の下で弁護活動をしていた」「中国の司法局自身こそ、法律精神に反する機関だ」と強烈に批判した。
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