【大紀元日本5月15日】中国の富裕層が、ゴールデンウィークに韓国の済州島で土地と住宅を買いあさったことが、中国の国内メディアで大きく報じられた。
報道によると、ゴールデンウィークの間に、150名あまりの観光客がチャーター機で済州島入りし、「新華社」の記者も同行。滞在期間中に総額1・8億人民元(約25億円)の不動産物件(58件)を購入したという。物件の坪当たりの平均価格は約6・1万元(約90万円)。
今年2月から韓国では「不動産投資移民制度」が実施され、済州島に50万ドル以上投資する外国人に居住資格を与え、さらに5年以上韓国に滞在すれば、永住権を与えられる。同制度の導入以来、中国人が済州島の不動産に注目しはじめた。
中国当局が、不動産バブルを抑制するため、国内での投機的な不動産売買を規制しているため、富裕層が投資の目標を海外に向け始めたことも報じられている。
上海から飛行時間約50分で到着する済州島は、青い空、澄んだ海、森林、砂浜などの自然環境に恵まれ、「韓国のハワイ」と称されている。また、生活環境と治安の良さも魅力的で、「石が多い、風が多い、女性が多い」の「三多」と、「物乞いがいない、泥棒がいない、門がない」の「三無」も中国人の心を惹きつけている。
一方、韓国紙の報道では、済州島の不動産投資環境は、外国の投資者向けには十分に整備されておらず、インフラ整備や、フライト便、バス、レストラン、中国語標識などはタイやシンガポールには及ばないと指摘している。
米国VOAの報道によると、済州島は富裕層の中国人を歓迎すると同時に、大量に中国人が入国することを拒否する経緯もあった。2008年2月から6月までの4ヶ月間、同島で入国拒否された中国人観光客は約700人に達し、前年比3倍となった。入国手続きの不備、所持現金総額が規定に満たない。身だしなみが悪すぎるの三つが主な理由。