<新型インフル>確診病例、北京が全国トップ

2009/12/13
更新: 2009/12/13

【大紀元日本12月13日】北京衛生部7日の最新発表では、11月30日から12月6日の一週間に、北京市の新型インフルエンザによる新たな死亡者は16人と伝えられた。全市の検査室から報告された確診病例は6日午前零時時点で累計9千708例で全国トップ、累計死者数は44人という。一方、11月23日に開催された新型インフルエンザ会議で、北京市衛生局の方来英所長はメディアに対して、全市ですでに約40万人が新型インフルエンザに感染していると話した。

インフルエンザ症状の患者はウイルス検査しない

同じく政府ルートの発表にもかかわらず、統計の大きな乖離は、確診の対象は重症感染者(連続3点xun_ネ上の高熱や肺に病変が現れるなどの症状)のみに対することが原因の一つ。報道によると、インフルエンザ感染者数があまりに多いため、当局は検査の規定を調整、重症感染者に対してのみ気管検査による新型インフルエンザの鑑定を行っている。

11月下旬の新京報の報道によると、北京市衛生局疾病予防局の趙涛局長が確診患者の気管検査サンプルを検査室に送った後、検査結果が出るまで6時間から8時間かかると話している。冬季のインフルエンザ流行時期に入り、毎日6千人前後が風邪や発熱で病院を訪れ、診察にとって巨大な負担になっている。これにより衛生部門は多くの軽症風邪で発熱している患者に対し、在宅静養或いは病院での簡単な検査後、帰宅し薬の服用により治療を行うよう勧め、感染検査のために患者を病院に留めることを控えている。

測定データによると、北京のインフルエンザ発症状況は、例年の流行速度を遥かに超えている。病院で診察を受けたインフルエンザ病例は11月下旬には例年の3倍近くとなり、このうち6割が新型インフルエンザウイルスに感染していることを伝えている。

地壇病院ではすでに数人が死亡

12月11日、経済観察報は、報道記事「新型インフルエンザ再警報」で、北京市地壇病院の新型感染様子を伝えた。重症感染者だけを受け入れるこの病院では、9月以来、感染一科の新型専用エレベーターは病院の中で最大の負荷で運転するエレベーターだという。

12月4日晩、陳瑾さんは水痘を伴う高熱によって北京新型インフルエンザ定点病院である地壇病院に入院した。保健士が陳さん夫婦を連れてずいぶん歩いた後、エレベーターのある部屋に着いた。「4階感染一科まで行けるエレベーターは今乗っているエレベーターと壁一枚しか隔てられていない。ここで感染しないだろうか」と陳瑾さんは不安になった。

このエレベーターは疫病の軽重の風向計になったとエレベータの衛生担当の清掃員は話した。

入院後、陳瑾さんは他の入院患者から、この病棟の新型インフルエンザ隔離区の中ですでに数人の重症患者が死亡していることを聞いた。

当局の情報隠ぺい

北京市のみで新型感染者が40万人いるという衛生局所長の発表に対し、全国衛生省が発表した数字は6万人台に止まっている。政府ルートの統計数の混乱に、大衆は更なる不安と怒りを感じている。

11月24日、WHO駐中国代表事務所はメディアに対し、今年6、7月、中国内地では新型インフルエンザウイルス変異病例が2、3例確認されたと話した。中国当局はこの情報をタイムリーに開示していない。

中国CDCウィルス所副所長で、国家インフルエンザセンターの舒躍竜主任は、インフルエンザウイルス自身の特性により、インフルエンザウイルスの変異発生は必然的であると説明している。

(翻訳編集・坂本)