核漏れを隠ぺいする中国当局=被災者

2008/05/27
更新: 2008/05/27

【大紀元日本5月27日】四川省大地震により、被災者は悲惨な生死の災難を経験した。中国共産党は地震予報を隠ぺいし、地震情報に関して当局がデマとする情報を打ち消した。地震後は被災地の水汚染、漏えいの情報を打ち消し、放射能が漏れ出していることを否定した。しかし綿陽市の被災者・張さんは24日晩、記者に対し噂は根も葉もないうわさではなく、我々地元の人間はみな実情を知っていると伝えた。

張さん:私たちのこの付近ではよくない噂が3つある。一つは水源汚染、もう一つは疫病、そしてもう一つは核による放射能汚染だ。

彼はこの中で人々が最も心配しているのは核漏えいであると話している。

張さん:私たち民衆の間にはいくつかの噂があり、地下に埋められている何ヶ所かはすでに崩れて容易に放射能が漏れていると言われている。綿陽市地元の人々はここにはたくさんの核工業基地と核研究所があることを知っており、みなこの問題を非常に心配している。

張さんによると、特に、この地区の各基地及び研究部門を防衛するために駐屯している軍隊職員が地震後にいなくなったという。

張さん:綿陽科学技術都市の今回の大地震では綿陽市に駐在している全ての部隊は何の行動も起こさず、防衛のための駐在員も被災地に何の支援もしていない。私たちの所にいる軍隊は全て他の省から来ており、綿陽の軍隊は少しも被災地に救援に来ないのです。この点もおかしなところです。小●(●=土へんに覇)では地震中にこれほど多くの人が死に、これほど多くの人が被災者になったのに軍人の影は全く見えない。

張さんも政府が発表したものを民衆は全く信用していないことを断言する。

張さん:今政府が話しているこれらのことは、どう発表しようと皆信じない。特にこれほど大きな災害の後では、私たちは地震では多くの人が負傷したが綿陽市街区の多くの地区では何の報道もなかった。どれだけの人が亡くなったのかもはっきりしない。百川について言えば、全ての県都市は基本的には無くなってしまった。百川の多くの街や村でどれほどの人が死んだのかは分からない。報道では、基本的に放っておかれたのだと見ている。新華社の記者は政府側の記者で、毎日私たちを探して話していることは無駄なのに彼らに何を話せというのか。その時私たちの多くの同僚は「我々があなたたちに何を話せるというのですか」と言い返していた。

さらに、核輻射の事も政府は明らかにし続けている。政府紙も明らかにしている。話はデマだと。しかし、このデマも根も葉もないというものではない。地元の人間はここに何があるのか皆知っている。政府はどんなものがあるかは否定していない。しかし、漏えいがあるかないかについては、政府は完全に否定している。

中国の民衆はすでにこれらの事は聞き慣れている。どんな大きな嘘も。政府は隠ぺいするだけで、どれほど多くの人が死んでも自分が死ななければそれでよい。いずれにせよ中国人には誰も言う人はいない。一人言っても他の人は話す勇気がない。西洋と比較すると、西洋では誰かがそれに対し意見し、誰かが(独立した第三者)がそれを監督する。しかし中共には監督する人(独立した第三者)がいない。

調べによると、中共政府は四川省に研究用の原子炉、2つの核燃料生産設備と2カ所の核兵器設備を持つという。中国共産党の四川にある軍事核研究設備では今回の四川大地震で職員が死傷しているが、総作戦部の馬健副部長は、核施設は安全だとし、「部門では死者が出ただろう。しかし核施設が原因で死に至ったとは言えない」と述べた。

これに対し、米国科学者連盟(FAS)の核兵器専門家ハンス・クリステンセン氏は、中共政府の「すべての核施設は安全」という大雑把な言い方に疑問を抱き、なぜ核兵器工場の情報を公表しないのか疑義を抱いている。また、「この地区周辺が受けた広範囲な被害から見て、核材料の軍事工場が地震による災害を回避できたとは考えにくい」と述べている。

(翻訳・市村、編集・藤川)