【大紀元日本10月26日】地球は5億年の間、赤道熱帯の海洋温度が数度上がるたびに、地球は大規模な生物の絶滅に直面してきたことが、化石調査でわかった。そのため科学者は、数百年或いは数十年のうちに半数の生物種が絶滅する事態が再び地球を襲う可能性を憂慮している。
化石分析の結果:生物種の五回絶滅
英国学士院発行の雑誌で発表された生物科学の研究によると、化石の記録が残っている5億2千万年の間、生物種の大規模絶滅は5回もあった。すべて温暖化が関係しており、そのうち4回が熱帯海洋の温暖化と関係がある、熱帯海洋が暖かくなったことは世界全体が暖かくなっていることを反映しているという。
この研究を主幹する英国ヨーク大学の生物学者マイシュ氏は、「化石の記録をまとめてみれば、気温は上がれば上がるほど生物種が絶滅する数量も多くなる。5回の生物種激減する時期のうち、95%の生物種が消えたこともあった。科学者が言う大規模な絶滅は、絶滅した生物種が50%を上回った時を意味している」と分析している。
数百年で温暖化のピークに達する恐れがある
気候の変遷と大規模な生物種の絶滅を結びつけた研究は初めて。温室効果を増す気体の排出量が増え続けるなら、未来の数百年以内に温度の増加幅が歴史上ピークに達する恐れがあるという。
ノーベル平和賞を獲得した気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最新予測によると、2100年に地球の温度は1980~1999年の間と比べて、摂氏1度~6・4度上昇するという。
マイシュ氏らの研究グループは特に地球の一千万年単位の温度に注目し、化石の記録はこのような精確に時間を区別することができないため、彼らは生物種の数、科目の数、および全体の生物の多様性を比べて見た。すると、気温が低い時、生物種の種類が多くなり、気温が上昇すると、生物種の絶滅が多くなることがわかった。
しかし、この研究で、気温の上昇と生物種絶滅の因果関係の必然性が証明できるわけではない。たとえば6千5百万年前の生物種の絶滅は、恐竜を含めて多くの生物種の絶滅をもたらした原因は、小惑星が地球に衝突した可能性が高いからだ。
別の研究では、海洋の温暖化は生物種の絶滅と因果関係がある考えを示した。二酸化炭素の自然増加により、空気と海洋の温暖化を加速させたわけである。
米国ワシントン大学の生物学と古生物学のワード教授は、暖かい水の酸素含有量が少なく、その上微生物が繁殖しやすい環境になる。これらの微生物が有毒物質を空気と水に排出し、生物種を殺すと指摘した。
ワード教授は、過去13回の生物種の絶滅を研究した後、空気中の二酸化炭素含有量が増加することによって、酸素の含有量が減っていくことを発見した、この研究は28日の米国地質学会年次例会上で発表するという。
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