【大紀元日本9月24日】中国武漢市で最近、強制立ち退きの際に暴力を受け、多くの老人が負傷し、あるいは死亡に至る事件が多発した。中国人権法律、社会に強い関心を寄せている関係者は、不動産開発事業における企業と行政の癒着や人権蹂躙を非難した。特に、武漢京漢大道周辺の「河南村」と称される地区では、立ち退きのために暴漢らに襲撃される事件が多発した。地元の住民は、鉄棒やハンマーの武器を手にした少なくても数十人、多い場合は百人以上、土地開発業者が雇用したとみられる暴漢らに襲撃される。住民たちは、立ち退きに同意させるように恐喝することが目的だと指摘した。
「河南村」の匿名希望住民によると、多くの住民は暴力による威嚇および嫌がらせを受けて、次々と村を離れたという。住民らは土地開発業者および警察側共に交渉を行ったが、まったく何の役にも立たなかった。住民は、「立ち退き担当部門が暴漢を指図したとの指摘について、全面否定した。事件後現場に現れた警察も、いつも暴漢らが去った後に現れる。公安局は暴漢を1人捕まえれば、事件成立し処理してくれると言うが、年老いた村民は、誰も暴漢を捕らえられるはずがないのだ。まったくの冗談だ」と嘆いた。
*身元不明暴漢らに襲撃
一方、住民・朱さん(99)の親戚によると、8月17日夜、自宅の外で建物を破壊する音がし、石が外から部屋に飛び込んできて、ちょうど老人の頭に命中した。家族はすぐに警察に通報したが、調査に来た警察は証拠がないとして、事件にしなかった。家族は警察に老人を病院へ搬送するよう依頼したが、拒否された。貧しい朱さんの家族は区内で簡単な治療と点滴を受けることしか出来なかった。のち、病状が悪化したため、病院へ搬送した。しかし、老人は衰弱しており、頭部の外傷から血圧上昇をもたらし、さらにショックによる精神不安定のため、1ヵ月後の9月17日に亡くなったという。
住民によると、家屋を暴力的に破壊することはすでに数ヶ月間が継続しているとし、少し前に、毎晩、近所の家屋が破壊される音が聞こえるとし、数ヶ月前に、別の80歳台の老婦が強制立ち退きの者と言い争ったときに、暴力を受けて死亡したという。
地元の住民は、同地区での土地開発業者は「聯想集団」傘下の「融科智不動産開発有限公司」で、村の立ち退き計画は3年前に立て始めたという。しかし、住民らは開発業者からの補償計画に不満を募り、移転を断った。それから、身元不明の暴漢らに襲撃され始めたと説明した。
*中国の暗黒現象
北京民衆の権益を擁護する李和平・弁護士は、中国不動産開発事業からもたらされた社会矛盾を「中国独特の暗黒現象」と称し、「これは、中国独特の現象だといえる。中国の最も暗黒な現象で、最も暗黒な領域だ。金銭および暴力団が結託し、金銭と官僚、金銭と権力も結託し始めた。立ち退きについては、人権は全くないのだ」と指摘した。
李弁護士は、中国の大量の直訴者には、多くの者は強制立ち退きされた関係者で、不動産業者と官僚利益における綿密に連携しているため、公民は自己の声を出すことができないことから、問題解決は難航していると分析した。
(翻訳/編集・余靜)
http://www.epochtimes.com/b5/7/9/20/n1840961.htm
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