【大紀元日本4月17日】中国政府はこのほど、ポルノ・アダルトサイトを取締るために、期間6ヶ月の特別プロジェクト実施を発表したと共に、今年6月末までに中国公安機関は中国各ウェブサイトでネット警察を仮設することを明らかにした。
中国公安部ウェブサイトの情報によると、公安部はインターネットのポルノ・アダルトサイトに対して、今年4月より全国にわたり期間が6ヶ月の特別取締りプロジェクトを行ったという。同プロジェクトは利用者や受けた通報がもっとも多い、またはウェブサイトが集中している地域を中心に、重点的にポルノ・アダルトサイトの画像、プログラム、写真、小説および賭博である六合彩、販売禁止物、社会秩序を撹乱するデマ、誹謗中傷など悪質情報の発信を取締るという。さらに、6月末までに、全国にわたり重点ウェブサイト、ブログに対して、ネット上の通報ポストとネット警察を設置し、これらの有害悪質情報の発信・伝達・違法犯罪を素早く発見し制止するという。また、ウェブサイトの情報をチェックし、ネット上の秩序を維持する協力管理チームを設け、ウェブサイトを巡回するという。中国のネット検閲をすり抜けるソフト「フリー・ゲイト」を提供している米国ダイナミック・インターネット・テクノロジー社(DIT Inc.)の夏比爾・総裁は、中国政府が時事報道に対して厳重な審査管理を行っていることから、中国のネット利用者は他の記事へ注意を向けざるを得ないと指摘した。
夏総裁は「中国政府はこれら多くの政策を公布した目的は、民衆がある特定のことに対しての言論が自由に発信できない恐怖心を造成することである。わたしの見る限りでは、中国政府の情報統制下の時事報道は面白くなく、外国の報道に比べ、スポーツ、エンタテイメントに偏っている」と分析した。
中国政府の今回の特別プロジェクトに対して、米国ネット専門誌「大参考」の李洪寛・元編集長は、「主な目的は民衆に対して、ネットは安全ではないことを強調するためであり、共産党官僚の存在がなければ、中国社会はめちゃくちゃに混乱してしまうことを示し、共産党官僚の必要性を強調することだ。共産党は恐怖の雰囲気で情勢作りをするのだ。実際、政府関係者らは、ネットは社会現状を反映していることがよく分かっており、彼らは毎日のようにポルノ、猥褻、買春などと関わっているから、アダルトサイトの流通など気にもかけないのだ。上層部高官から一般幹部まで、皆がこのことは知っており、思う存分エンジョイしており、上層部が正しくなければ、下の者も歪んでしまう。共産党はポルノ・アダルトサイトを一掃することを挙げたが、真の目的はインターネットの内容を制御し、特に中共が恐れ、民衆に知ってほしくないものを統制するのだ。例えば、共産党の制度を批判すると、すぐさま適当な理由を付けられてサイトを封鎖されるのだ」と指摘し、このプロジェクトでは、ポルノ・アダルトサイトを有効に取り除くことはできないとの見解を示した。
李・元編集長は「何故なら、ネットで民衆が本当に関心を寄せるものは政治であり、民衆の本当の関心事を明らかにしてもらうことだ。しかし、政治は禁止区域である。一方、政治以外にはポルノ・アダルトサイトであり、中国はすでに数年もの前から取り組んでいるが、悪化する一方である。政府関係者がポルノ・アダルトに関わることは公然となっており、高官らが自らの存在価値を証明するために、これらまったく不要なものを使うのだ」と分析した。
中国の千龍ネットの情報によると、中国共産党中央宣伝部、公安部、教育部、情報産業部、文化部、国家放送テレビ局本部、報道出版総署、国務院新聞弁、銀監会、全国「ポルノを一掃する」チーム弁公室を含む10部門の部委が今回のプロジェクトに参加したという。
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