【大紀元日本3月30日】中国共産党上層部の権力闘争は地方にも及んでいる。24日、習近平が中国共産党上海市市委員会書記に就任したことに続いて、25日再び人事の移動を公表した。山東省の張高麗・省委員会書記が、定年離任する天津市の張立昌・市委員会書記のポストに就くことになった。張高麗は同ポストに就任して、おそらく今年下半期の中国共産党十七回大会で中国共産党政治局入りを果たすと見られている。
香港の中央通信によると、張高麗(61)は、廈門(アモイ)大学経済学部卒、石油部門に15年間勤務してから、1985年広東省に入り、同省の16年間、省経済委員会主任、副省長、常務副省長、深セン市市委員会書記、広東省委員会書記など歴任し、2001年から山東省に入り副省長、省長に就任、翌年中国共産党山東省委員会書記となり、現在に至る。
消息筋によると張高麗は元々江沢民派に属していたが、昨年末、陳良宇の失脚以来、元々江沢民派に属していた官僚たちは次々と胡錦濤総書記に従うと表明、張高麗もその中の1人。
報道によると、張高麗は官僚の中での評判が悪く、 深セン市市委員会書記在職中に配下から不平の声が上がり、足並みを揃えなくなったが、江沢民の庇護があり勤め切ったと言う。中国共産党十六回大会準備期間中の幹部審査の時に、広東省から張高麗に対する不満が噴出した、深セン市の共産党、政府機関と公安の腐敗、金融、経済、社会秩序の混乱は張高麗の責任が重いと述べられていたが、江沢民はこれも庇ったという。
山東省在任中、張高麗は江沢民の法輪功鎮圧と迫害に対して積極的に参与と協力したことで、国際追査組織に追査対象とされている。
現職の天津市市委員会書記・張立昌は今年68歳で、年齢制限を越えている。但し天津は上海と同様、地元意識の強い都市であり、天津市市委員会書記は今まで天津市市委員会、天津市政府部門から選出していたものの、現在上海市と同様、天津市官僚の地元志向も退けられている。
中国共産党25日発表されたほかの人事異動は、中央組織部の趙洪祝常務副部長(60)が習近平の前ポストに就き、青海省の趙楽際・省委員会書記は陜西省委員会書記に就任することになった。
元陜西省の李建国・省委員会書記については別の任用はあると発表されたが、消息筋によると、張高麗の後任として山東省委員会書記に就くという。
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