ナイジェリア:鳥インフルエンザ感染で、初の死者

2007/02/02
更新: 2007/02/02

【大紀元日本2月2日】ナイジェリア当局はこのほど、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型ウイルス)に感染し、1月17日に女性(22)1人が死亡したことを明らかにした。同国では、鳥インフルエンザ感染で死亡したのは、今回が初めて。BBCが伝えた。

死亡した女性は、ナイジェリア西南部の最大都市ラゴスに在住し、死亡する前に鳥インフルエンザに感染した家禽と接触していたことは調査で分かった。

当局は先月、鳥インフルエンザに感染した疑いのある3人の患者に対して検査を行い、そのうちの女性1人がH5N1型ウイルスに対して、陽性反応があったという。同国では、死亡した女性が感染したウイルス種類を分析する精密化学実験設備が不備なため、女性の検体を世界保健機関(WHO)へ送った。

一方、女性の母親も同じ群れの家禽と接触後に死亡したため、さらに2人が感染死する可能性が出ているとみられる。今のところ、検体の分析結果はまだ出ておらず、2人はH5N1型ウイルスに感染した確認は取れていないという。

ナイジェリアは昨年、初めて鳥インフルエンザ感染が発生したのち、カメルーン、ジブチ、ニジェール、コートジボアール、スーダン、ブルキナファソなどにも相次いで鳥インフルエンザ感染が発生した。アフリカの医療設備が不備のため、コントロールが困難であり、民衆は鳥インフルエンザ感染がアフリカ全体へ広まると懸念している。

一方、鳥インフルエンザ感染および人インフルエンザ感染の協調者・ナバロ博士は昨年に、アフリカ地区の鳥インフルエンザ感染の対策がもっとも厳しい挑戦であると示唆した。

国連および世界銀行の報告によると、これから先の2~3年の内、鳥インフルエンザ感染の脅威に対応するために、毎年は5億米ドル(約605億円)の資金が必要と指摘し、北アフリカ以外のアフリカ国家はさらに5・66億米ドル(約685億円)が必要だと強調した。