【大紀元日本12月3日】中国大陸の就職市場をめぐる情勢は深刻であり、1300万人もの失業が存在していると推計されている。VOAはウォッチャーの言葉を引用し、中国の失業者数は政府が認めた数字を大きく上回っており、中国は構造的な改革を強化すべきであり、そうでなければ、一度国内外で重大な経済的ショックが発生すれば、膨大な失業者の大軍が、中国政治、社会、経済に巨大な衝撃を与えることになると指摘した。
中国労働社会保障部長・田成平は、中国の失業問題の大きさ、矛盾の複雑さは、いかなる国家も遭遇したことがないものであると認めた。
中国政府の公表資料によると、今後数年間において、都市部で就職求める者の人数は、毎年2400万人以上のペースを維持する一方、職位の自然増や、減員の補充による供給は1100万人分しかなく、失業は1300万人を超える。また、2006年においては、124万人の大学卒業生が就職できず、1億人余りの農村労働力が遊休状態になると推測される。
中国においては、長期的に存在する労働力需給の尖鋭な矛盾のほか、国有企業の下崗、失業労働者の再就職の圧力もまた大きい。2005年末、国有企業の失業人数は200万人を超え、今後3年間でさらに360万人余りの国有企業人員、400万人余りの集体企業人員が失業者の大軍に加わる。
在米の政治学者、社会学者である劉暁竹の指摘によると、中国の就職情勢の深刻さについて、実際の状況は、政府が公表した数字よりもかなり深刻であるという。
彼によると、中国経済の発展は非常にハイペースであるが、構造改革が不十分であり、経済発展に適応できない故に発生する問題は数多く、失業問題はその一つであるという。
彼は、次のように警告している:中国内部の経済状況に大きなショックが発生した時、世界経済、特に中国との間に巨額の貿易赤字を抱える米国経済に重大なショックが発生した時、中国の深刻な就職情勢、及び膨大な失業者の大軍が、中国の政治及び経済体制に深刻な衝撃をもたらすことになる。