【8・15靖国参拝】日中外交の平行線

2006/08/17
更新: 2006/08/17

毎日新聞の報道によると、中国の江沢民前国家主席が98年8月、各国に駐在する大使らを集めた会議で「日本に対しては歴史問題を常に強調すべき。永遠に言い続ける必要がある」と 述べ、歴史問題を対日外交カードにするよう指示していたことが10日発売の「江沢民文選」で明らかになったという。

江沢民自らが明らかにしたように、中共にとっては、靖国神社はただ1つの表看板に過ぎない。 中共は単に靖国参拝問題を政権維持のために利用し、また対日外交カードにしたに過ぎない。

小泉政権が誕生して以来、日本のアジア外交がはっきりしたスタンスを示しているようにも見えるが、小泉外交は親米外交を背景にした「日中冷戦」ともいえる。 

今日、マスコミは日中外交において、靖国神社参拝問題、歴史教科書問題などを焦点に当てているが、本来ならば今の中国は依然と共産主義国家であり、今なお自国民に対してひどい人権侵害をおこなっていることにもっと注目してもいいはずではなかろうか。自国民に対しても残酷な中共政権が本当に平和を望むだろうか?

靖国神社参拝問題については、日本国内でも賛否両論がある。単に外交的視点からみれば、小泉首相の「8・15靖国参拝」は日中外交の平行線ともいえる。米国政府は明確に内政問題であるとしており、中国、韓国は日本に対する内政干渉ではないかということを示唆している。注目すべき事象は産経を除く全てのマスコミが総攻撃する中で8月15日靖国神社参拝者は25万人を超えマスコミが民意を反映していないことが示され始めた事である。中国政府は靖国カードを切り続ける効果に疑問を抱き始めたであろう。

「小泉首相の8・15靖国参拝」以後の日中外交は「8・15靖国参拝」に対する中共の態度よりもポスト小泉の対中外交が注目されるであろう。