静岡県浜松:中国「臓器狩り」抗議集会、生々しい実演に衝撃

2006/07/28
更新: 2006/07/28

【大紀元日本7月28日】中国の法輪功学習者を対象とした「臓器狩り」を日本社会に訴えようと、日本在住の学習者らは23日、静岡県のJR浜松駅前で抗議集会を開き、講演や署名活動のほか、監禁された学習者や臓器を摘出する医師などに扮して、生々しいデモンストレーションを行い、道行く人々に衝撃を与えた。また、中国の民主化をサポートする世界フォーラムの日本代表である牧野聖修氏(前衆議院議員)が集会に駆けつけ、講演を行い、中国で発生している人権問題に言及、「とくに目立つのは、罪のない人間を拷問、殺し、そして、中国国内で不法不当に弾圧され、生きたままの法輪功学習者から臓器を盗み取り売りさばく現状、それを一刻も早く止めさせなければなりません」と訴えた。

本年3月に告発された中国の法輪功学習者を対象とした「臓器狩り」は、その真偽を検証するために中国現地での調査が求められていたが、中国当局の拒否により未だに実現されていない。真相究明が閉塞状況にあったなか、5月にカナダで有力政治家と人権弁護士二人が独立調査団を結成し、さまざまな証言や証拠などを緻密に精査し、この告発は「紛れもない事実」であると今月6日に調査結果を発表した。日本では大紀元時報が報道したが、日本社会にさらに広くこの「紛れもない事実」を伝えようと、静岡県に在住する法輪功学習者ら有志が中心となり、今回の抗議集会が開かれた。

特に注目を集めたのは、監禁された法輪功学習者から生きたまま臓器を収奪するというデモンストレーション。監禁された学習者が手術台に横たわり、医師が腎臓や肝臓などの臓器を摘出し、強制収容所の看守らしき制服の男たちに手渡し金を受け取るという場面は、道行く人々に衝撃を与えた。五十代の女性は「残酷すぎる。平和な時代にこのようなことが起きているなんて、信じられない」と涙ながらに語った。

「中共の独裁体制を解体させない限り、アジアの人権問題のさらなる改善は困難である」と訴える牧野氏(大紀元)

応援スピーチを行った牧野氏は、カナダの調査報告書に言及し、日本政府の対応が遅れていると批判、日本が独立調査団を結成し、中国での現地調査に着手し、中国共産党(中共)政権下の組織的な「臓器狩り」を一刻も早く止めさせるよう訴え、「中共の独裁体制を解体させない限り、アジアの人権問題のさらなる改善は困難である」と強調した。同氏は、長年にわたりアジアの人権問題に力を注ぎ、ミャンマーや中国、北朝鮮などの人権問題に取り組んでいる。

「もし自分が救出されなかったら、臓器を強制的に摘出されている被害者の一人になっていたかもしれない」と語る金子さん(大紀元)

日本にも実際に中共政権の迫害を体験した女性がいる。新潟県佐渡島に在住の金子容子さんは02年5月、北京で法輪功弾圧の違法性を訴えるビラを配布したため、公安警察に逮捕され、強制意労働収容所に一年半に亘り監禁され、残虐な拷問に耐え続け、4回も危篤状態に陥った。日本で金子さん救援を求める署名が集められ、日本政府が動き出し、釈放を強く求め、03年11月に日本に戻ることができた。集会に参加した金子さんは「もし自分が救出されなかったら、臓器を強制的に摘出されている被害者の一人になっていたかもしれない」と語った。

署名する浜松市民(大紀元)

また、今回の活動の中心者の一人であるマレーシア出身の女性・増田さんは、「人権は国境を超越した問題。中共政権の臓器狩りという暴挙を止めさせるために、すべての人が立ち上がるべきだ」と訴えた。