【大紀元日本6月23日】鄭州大学に所属する学生数千人が、卒業証書の内容が予想と反していたことから、デモ、騒乱を引き起こした。学生らは、メディアに電話をし、取材するよう求めているが、事件を報道した国内メディアはまだ存在していない。現在、学生と学校関係者が協議を行い、学生は授業に復帰しているが、同校の事務局は、この騒乱事件を認めていない。ラジオ自由アジア(RFA)記者が学校関係者に取材を行った。
鄭州大学昇達経貿管理学院は、鄭州大学の2級学院であり、海外のサイト「博訊」の報道によると、当学院の学生募集要項において、鄭州大学の卒業証書を発行するとしていたが、結果として、それは、昇達学院の卒業証書であった。この事件が、学生の大きな不満を引き起こしたのである。
報道によると、先週木曜日の夜11時から金曜日の早朝3時にかけて、大学3年生、2年生5000人近くが、宿舎からモノを投棄し、学校の物品、ガラス、学校の建築物及び施設を破壊した。ある学生に至っては、パソコンや洗濯機を宿舎建物の下に投棄した。早朝1時頃、数千人の学生が、街頭に出てデモを行った。
街灯、公衆電話、商店及び銀行が学生によって破壊され、その間、警察が駆けつけて秩序の維持にあたったが、怒った学生がパトカーに向けて石を投げつけ、多くのパトカーを破損させた。早朝3時になり、学生はようやく解散した。
記者は、月曜日に学校付近の派出所に状況を問い合わせたが、先方は、この問題について回答する必要はないと答えた。
記者:学生らの騒乱についてご存知か?
派出所:知りません。
記者:あなた方は、秩序の維持にあたったのか?
派出所:私たちに回答する権限はありません。
続いて、記者が学校の校務処に問い合わせたところ、先方は、事件のことを認めなかった。先方によると、学生は、現在正常に試験を行っており、これは一部メディアによるでっち上げであるという。
記者:学生は現在授業に出ているのか?
校務処:学生は、いま試験を受けています。
記者:16日当日、卒業証書の問題で、騒乱が起こったのではないか?
校務処:いいえ。私たちは、現在試験中です。学生は試験を受けています。
記者:学生の騒乱はあったのか?
校務処:ありません。
他方、学生宿舎は多くを語ろうとはしなかったが、こうした事件が発生し、現在は落ち着いていると述べた。
記者:学生の暴動はまだ続いているのか?
職員:いいえ。現在、建物から外出しています。
記者:外出してどこへ行ったのか?
職員:勉強です!
記者:この数日間勉強しているというのか?16日に騒乱が発生していたのではない
か?
職員:すでに(騒乱は)停止しています。
記者:16日の騒乱は深刻だったのか?
職員:深刻ではありません。
しかし、「博訊」サイトにおいては、事件現場の多数の写真がアップされており、ガラ
スの破片が地に散乱しており、破壊された自動車と宿舎前の壮絶な場面が明らかに
されている。
ある大学4年生が記者に明らかにしたところによると、これは、大学3年生、2年生による一時的な行動の結果であり、学校の代表と学生は、既に解決方法について対話を行ったという。「博訊」によると、当校の創始者は、事件が発生した当日の夜、学務処と教務処の総長を免職にしたという。
16日早朝、全学生の行動が校内に制限され、情報が封鎖された。河南省において、このニュースを報じるメディアはなく、大胆な論調で知られる大河報でさえも、この事件を全く報じていない。大河報の取材情報ホットラインの職員が記者に明らかにしたところによると、彼らは事件当日に学生からの情報を得ていたが、このニュースを報道しなかったという。
職員:私たちは(事件について)既に知っていました。
記者:あなた方は事件について取材を行ったのか?
職員:“よくわかりません。取材をするかしないかは、上が決めることです。私たちは、とうにこのニュースを知っていました。”
記者:いつその情報を入手していたのか?
職員:当日には入手していました。
記者:では、報道はしたのか?
職員:いいえ。