高智晟: 歴史は今日の米国人の墜落を記録する

2006/04/24
更新: 2006/04/24

【大紀元日本4月24日】-中共がやくざのように私の家を取り囲んでから既に151日目―

私がここで言及する歴史は、言語による表現と記録能力を有する人類と全てを永遠に記憶する神の歴史である。

私がここで指している今日の米国人の堕落は、彼らがホワイトハウスで最高の待遇で全人類において最も凶残で、最も法律と道徳良知を踏み躙る中国共産党の党首を歓迎しているとのことではない、確かにこのこと自体は今日の米国人の堕落を示す最も的確な証拠ではあるだが。

中共の中国での存続の歴史は、殺人鬼による鮮血に染められた暴虐の歴史である。冤罪を被り無念の死を遂げた数千万人の魂は証拠、彼らの親族の記憶も証拠。血まみれの災難の深刻さと、その災難をもたらした元凶について、米国人は我々同様に明白に察知している。 

蘇家屯秘密収容所の存在は何を意味しているのか。蘇家屯秘密収容所のように法輪功学習者への集団虐殺が発生しているかどうかについて、米国人特に米国政府は、我々同様に明白にわかっている。

中共政権はここ数年間、法輪功学習者に対し、人倫を完全に喪失する残虐な集団弾圧を実行してきた。その迫害は現在も進行中で、これは紛れもない事実だ。大勢の人々はそのような事実に遭遇した、または遭遇している、さらに大勢の人々は、そのような事実を目撃した、または目撃している。また、大勢の人々はこのような事実を把握した、または把握している最中である。このような人間に極度な恐怖を与え、血に染められた残虐の事実を把握した人々の中に、米国人と米国政府関係者が相当に含まれている。

2005年11月29日から12月12日、私は中国吉林省の長春市の周辺地区で、法輪功学習者への弾圧の真相を調査していた。その間、一部の米国の民間団体と個人は同地区で、虐殺された法輪功学習者の子供を救援、救済していることを知った。当事者と接触し、米国人によるそのような救援活動はすでに数年間も続いていると知らされ、全身に激震が走った。

その理由の一. 米国人はこの中国人の私よりも、さらに早く、より具体的でかつ全面的に中国の大地で発生している法輪功の悲劇を了解しているからなのだ。その理由の二. 中共による人類に対する犯罪を知った米国人、彼らの態度と選択。それは正義と人間性の発露であろう。となれば米国では、民間団体や、個人が法輪功への集団迫害の真相を把握しているのに、全人類において、最も厖大な情報源を保持している米国政府が、迫害の真相を完全に知らないと考えられるだろうか。

中共による法輪功学習者への違法監禁、拉致、拷問、虐殺などの事実について、私は合わせて3回の真相調査を行い、毎回の調査結果を公開状の形で世に開示し、同様に毎回の調査結論を米国駐中国公館の政府関係者にも公開提示した。さらに私は頻繁に米国の政府関係者と、公開状で言及した真相問題について、公で意見交換し、自分が保有するすべての証拠の提供と、(米国政府による)真相調査に可能な限りに協力すると表明した。米国人および米国政府が、中共政権による法輪功への大量虐殺犯罪を知らないと思ったら、それこそ米国政府を完全に誤解することになる。

米国人、あるいは米国政府が、早い時期に中共政権による法輪功学習者への集団虐殺を把握していたのに、彼らは冷淡な態度で沈黙の道を選択した。理由はいったい何か?

たぶん一部の人は、米国の価値観を連想するのだが、実際に根底を探れば、とてもわかりやすいのだ、「利益」が存在するからだ。

米国の政治先駆者たちが創設した米国の価値は、今の米国社会において、言葉だけの存在となった。多くの状況で、この言葉は今の米国人が利益を獲得し、場合によっては不正なお金を手に入れる道具となった。もちろん、長い間米国人と米国政府の道徳評価の恥隠しのベールとしても活用されている。

このほど、胡錦涛・主席が訪米する際には、両国の議題は、貿易赤字の問題や、人民元の切り上げ問題、知的財産権の保護などの経済問題ばかりを議論していると不満の声が上がっている。要するに、核心の問題は経済の問題だ。さらに簡単に言えば、「金」の問題だ。人権など人性と道徳価値に関する問題は、ついでの事で、米国が不正な金を獲得するための道具と装飾品に過ぎない。

米国政府と中共政権の人権対話は、すでに30年近く続き、中国人がこのことについて、冷静に考える時期が来た。その対話の経過と結果はなんであろう。米国政府が、中共政権は人権を踏み躙る赤裸々な悪魔であり、中国の人権状況は益々悪化していることを熟知している。しかも現在、その悪魔はたくさんの札束、無数の中国人の血で染められている札束を保有している。両国は長年に続けてきた人権対話について、中共政権も「随分前から、米国が俺は正真正銘な人権悪魔であることを承知しているのだが、この米国の懐に札束をどんどん投げ込み続ければ、このような人権対話を無期限に継続してやってもいいのだ」と暗黙に了解している。

このような人権対話の過程で、中共は心安らかに人権を踏み躙る不道徳な違法統治を継続している。その野蛮な略奪で得た一部の金を米国の懐に入れておけば、すべて安泰だ。一方、米国は中国人の血に染められた大量のドル札を獲得すると同時に、人権保護者の美称も手に入れた、まさに一石二鳥だ。米国と中共の人権対話の歴史は、両政権が手を組み、絶妙な連携プレーで、中国国民の人権を巧みに利用した人道、人性に対する犯罪の歴史だ。

一部の読者は、私のこの言論を受け入れ難いと思っているかもしれない。確かに言葉は露骨すぎたが、しかし数十年間の「人権対話」の本質を鋭く暴いていることは間違いない。

今日の欧米の民主国家において、中共政権による反人類文明のファッショの暴挙を一番完全に把握しているのは米国だ。米国政府はどの国よりも、中共政権こそ真の「悪の枢軸」であると承知している。この中共政権が毎年公開処刑または秘密虐殺した罪のない人の数と、違法監禁されている冤罪者の数は、米国が「悪の枢軸」としてリストアップした悪徳国家の合計の数倍である。これらの悪徳国家を、さらに凶暴な中共政権と比べると、中共ほどの狡猾さを有していないことが判る。

その理由の一. 「悪の枢軸」国家は、米国の鼻息を伺うのを固辞している。また、米国という長い間国際社会に道義の代表者と見なされている覇者に対して、一銭とも自主供与したくない。一方、中共政権は持続的に、絶えることもなく、米国人に経済利益を提供し続けている。このような(利益供与者の)中共政権を「悪の枢軸」にリストアップしたら、米国政府の「道義」の無さが暴かされ、裏切り行為となる。それについて双方は暗黙に了解済みだ。

蘇家屯秘密収容所の暴露は、1つのメッセージである。中共政権による法輪功学習者残虐殺戮を伝えるメッセージだ。蘇家屯秘密収容所のような迫害は、全国範囲で行われ、その残酷さの度合いはさらに増している。しかしこのような反人類の虐殺を暴露すべきときに、虐殺の真相を知り尽くした米国は、完全に黙っている。蘇家屯秘密収容所の存在が暴露されてから数週間、米国政府は中共政権と同様に沈黙し続けた。

しかし中共政権が3週間の時間を利用して、証拠隠滅を図った後、はじめて公で事実を完全否認し、国際メディアによる現地での真相調査を受け入れると表明した。それに合わせて、米国人もタイミングより立ち上がり、米国メディアや、米国政府関係者は、中共による親身の案内の中で、蘇家屯地区を視察し、「事実を示す証拠を確認できなかった」というでたらめな結論を出した。

ここで私は、この問題について「無邪気」で、通常認識を欠いている米国人に対し、以下の指摘を呈したい。1. あなた達の調査は独立のもとで行われたのであろうか。2. 本件の国家犯罪の容疑者である中共政権の案内する中、表だけざっと見て、視察のような調査は、本当に事実無根との結論を出せるのであろうか。3. 蘇家屯秘密収容所の存在が暴露されてから、同地区は裏で立ち入り禁止区域とされ、中共が信頼する人以外に、一切立ち入ることができないと知っているのか。このことは現地では周知の事実だ。4.海外の中共在外公館は、法輪功学習者のメディアや、独立調査を計画しているメディアへの入国ビザの交付を拒否している。5.法輪功への迫害に強く関心を持っている私に対して、蘇家屯秘密収容所の存在が暴露されて以来、中共は毎日百人以上の私服警官を配置し、私を尾行、騒乱、監視し続け、真相調査を阻止している。

数年の間に、法輪功への集団虐殺の真相を知り尽くした米国が沈黙し続けるのは、彼らが称する道義責任は条件つきであることを露呈した。米国は、凶暴な中共政権を助け、蘇家屯秘密収容所で直面する窮地から抜け出させた。結果中共は破滅の道から逃れ、「人類に対するいかなる犯罪を犯しても、例え白昼堂々と暴露されても、大量虐殺犯罪であっても、処罰されずに済む」と新しい「経験」を得る。結局、罪の無い国民は、中共によるさらなる残虐な迫害に遭遇してしまう。

我々は永遠に蘇家屯秘密収容所の真相を心に刻み、永遠に中共の血まみれの暴政を銘記すると同様に、蘇家屯秘密収容所の事件で、米国メディアと米国政府が演じた役目を永遠に忘れることがない。その事件の元凶を裁く歴史の転換点を迎えるときに、中国人は自分の方式で、この元凶を補助した米国に対しても審判を下す。

我々は今米国人を注視している。これにはちゃんと訳がある。米国は毎年邪悪の中共政権から、多額の中国人の鮮血に染まったドル札を貢がれている。そのことが中国国民の同意を得ていないにも関わらず。

我々は米国人を注視するのは、彼らがお金をもらった後、中国人に善事を行うよう願っているわけではない。そうではないのだ。我々が彼らを注視するのは、中共という悪魔を補助しないことを期待しているからだ。しかし残念ながら、蘇家屯秘密収容所の一件で、米国人は中共の助手になった。

米国人の手には、中共政権からの謝礼ー-中国人の鮮血が滲んでいるお金が積み上げている。特に蘇家屯秘密収容所の事件後、米国人の手にも中国人の鮮血が染め付いた。そのまま続くと、このような鮮血は、米国人のご飯茶碗に、食卓に、胃腸までに染み付く。

米国人は必ず、今日の良識の喪失や、道徳違反の恥ずべき行為に代価を払う。

2006年4月20日、大勢の私服警官に囲まれ、長江三峡にて執筆