【大紀元日本4月9日】日本が1997年に臓器移植法案を改定してからも、日本での臓器提供の回数が50回に留まっており、腎臓移植は998回のみが行われた。臓器提供者が少ないため、1万2000人もの臓器移植を待機する者の多くは、中国へ臓器移植を求めた。しかし、それらの多くの臓器の出所は未だに不明である。
ウェブサイト「ジャパン・フォーカス」は4月2日、中国で腎臓移植に掛かる費用は6万6500米ドル(約778万円)で、肝臓移植に掛かる費用は15万7000米ドル(約1835万円)であると報道した。少し前に、台湾の「イエーソン・ヘルスケア・サービス・センター」のネット仲介者は、「ジャパン・タイムス」に対して、上海の中山医院での心臓移植手術は、わずか11万9000米ドル(約1392万円)でできることを示したという。ちなみに、米国で同様な手術を行う場合は、86万米ドル(約1兆円)がかかるという。
最近の実例
日本で腎臓移植の手術は年間10回にも満たない中で、4年間腎臓を待ち続けた建築関係の会社経営者・平野ケンイチロウ(62)は、インターネットで噂の中国臓器を探し当てた。
平野氏は、ウェブサイトの「中国国際臓器移植センター」で連絡先を求めた。同サイトhttp://en.zoukiishoku.com/list/link.htm(2006年4月2日版)は、英語、日本語、韓国語およびロシア語による詳細な説明が行われており、「患者様の検査データを当センターへメールにて送付し、またはファックスにて送付し、当地担当病院において、移植に際しての禁忌等確認および診断等を行う。診断後移植可能と診断された場合、移植手続きの申し込みをいただく。もっとも早いケースでは1週間程度でドナーが現れる可能性がある。肝臓のドナーは1ヶ月、長くても2ヶ月で現れる」と掲載している。しかし、臓器の出所は一切説明していない。
平野氏は、中国瀋陽市にいる日本人仲介者と連絡を取ってから10日後に、自分が上海の病院で腎臓移植を行っていることに驚いたという。腎臓提供者は若い死刑囚と言われ、腎臓の価格は680万円だった。同氏にとって、安価な買い物だった。同氏は、最近中国で腎臓、肝臓または心臓移植を行った数百人の金持ち日本人の中の一人に過ぎないのだ。
中国闇市場での臓器売買、臓器の出所が謎
中国東部海岸は「臓器移植の旅」と称される貿易はますます盛んになっている。韓国人、米国人および各国の人々は安価で健康な臓器に注目している。地元の仲介者にさえ支払いをすれば、金持ちの患者は上海やその他の都市にある一流病院での臓器移植ができる。術後のアフターフォローが行われない状態で、多くの患者は、帰国後2,3年で死亡する現状である。しかし、それても、中国へ臓器移植を求める人々を止めることはできないのだ。
移植用の臓器売買は中国では違法であるが、闇の市場ではますます盛んになっていることを裏付けるが、移植される大量な臓器の出所に関する情報は非常に少ない。また、医療関係者によると、より完全無欠な臓器を保つために、現在は、銃による処刑より、注射による安楽死の方法が増えたという。
アムネスティ・インターナショナルの調査によると、2004年の中国での処刑者数は世界でもっとも高い3400人であり、一部のアナリストはさらに上回り8000人が処刑されていると分析している。
また、中共側はこのころ、死刑囚の臓器は移植用として、外国人向けに販売されていることを明かし、臓器提供者全員が自ら同意したとし、家族にも販売された一部の金額が与えられることを示した。しかし、一部の死刑囚の家族は当局に対して、家族の同意なしで臓器摘出したことを訴えたという。一部の人権団体も、中共当局に対して、処刑時間を臓器移植の時間に合わせたことを譴責した。1980年の中共政権では、臓器摘出する際、本人または家族の同意が必要と定めている。
今年、一部の外国新聞メディアは、少なくても8人の日本人患者が中国で臓器移植を行ってから死亡したことについて、北京当局に対して譴責した。また、マレーシア、カナダおよび米国の患者が中国で、臓器移植を行ってから死亡した報道もあった。
中国で臓器のドナーを待っている患者は200万人を超えていると言われる。しかし、外国の患者がいきなりに彼らを飛び越え、最優先的に臓器移植が行われることから、刑務所から病院までのルートに金銭が作用されたと考えられる。それ故に、調査もなお難しくなるのであろう。
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