中国:死刑囚の膚皮を化粧品の原料に

2006/04/04
更新: 2006/04/04

【大紀元日本4月4日】英国のガーディアン紙3月23日の報道によると、中国の某化粧品メーカーは、死刑囚の皮膚から、コラーゲンを抽出して化粧品を作って、商品をヨーロッパ市場に輸出しており、まだ、中絶された胎児の組織からコラーゲンを抽出する研究をも進めているという。

ガーディアン紙のジャーナリストはおとり調査を行い、同メーカーのエージェントと接触した(企業の名前は法的理由で明かすことができない)。そのエージェントによると、同メーカーは処刑された死刑囚の皮膚から、唇や肌のしわの改善に有効なコラーゲンを精製して化粧品を作っているという。

このようなコラーゲン化粧品は、倫理道徳に反した上、病気感染の危険もあるから、欧米に強く非難されている。これに対し、このエージェントは、中国でごく普通の製造方法なのに、海外で非難されることが理解できないと示している。

さらに、このエージェントは、「製品の一部はすでにアメリカや、英国などのヨーロッパ国に輸出しており、さらに中絶された胎児の組織からコラーゲンを抽出する研究も進めている」と明かした。

これらの化粧品の英国市場での販売状況がまだ確認できていないが、化粧品会社の代表者に問い合わせたところ、死体から皮膚の使用を完全否定した。

一方、前出のエージェントの話によると、これらの人体から抽出した原料が黒龍江省のあるバイオテクノロジー関係の企業から仕入れたものであり、中国国内のほかの地区にもこのような商売が盛んに行われているという。

国際人権団体のアムネスティ・インタナションナルによると、中国では年間少なくとも3400人が処刑されるという。まだ、国際人権組織は、中共政権による死刑囚の臓器を摘出し、移植用に販売していることを厳しく非難している。欧州議会も、「これは犯罪行為であり、犯人の人権と生命の尊厳を尊重し、保護する不可侵条約に明らかに違反している」と批判している。

(記者・林文)