【大紀元日本3月20日】中国温家宝首相は15日、人民元為替相場の決定は、市場動向により多く委ねると発表、16日の人民元対米ドル相場は、昨年7月の切り上げ以来最大の上げ幅となった。自由時報が伝えた。
米財務省は4月に発表する上半期の報告で、中国を貨幣操縦国と見なす可能性が高く、柔軟な人民元相場を求める圧力は日増しに高まっており、米財務長官スノー氏は10日、「中国は貿易規則を遵守し、為替改革の約束実現をすべき」と発言した。
15日、人民元対米ドルの終値は8・0377元で0.13%の上昇を示し、昨年7月以来、人民元の対米ドルの上昇幅は0・9%に達した。これまで人民元の対米ドル切り上げ変動幅は1日で0・1%を超えたことがなかった。
バンク・オブ・アメリカ香港支店の貨幣エコノミスト、チーン・ワン氏は「米国および欧州連合の圧力下、中国は人民元の為替をより柔軟にするであろう」との見解を述べ、年末になれば、人民元の対米ドル為替相場が7・63元まで上昇すると分析した。また、香港人民元長垣xun_ラ替相場データによると、トレーダーらは、人民元は一年以内に7・7195元まで上昇し、約4%の上昇幅になるとみている。
一方、みずほ銀行の首席エコノミスト・シンイ・リュウ氏は、「温家宝の発言は人民元が2日間連続で上昇した原因、これは胡錦濤4月訪米前の妥協的産物で、米国の対中貿易赤字増加に対し、中国は譲歩すべき」との見解を示した。
米国1月分の貿易赤字は680億米ドルにまで拡大、その内で、対中貿易赤字は10%増加し、記録破りの179億米ドルに達した。
対中強硬派の民主党チャールズ・シューマー米上院議員および共和党リンゼー・グラム上院議員は中国歴訪で、中共側に対し人民元の上昇を求める予定で、「応じなければ、中国製の輸入品に対し関税を課する法案を支持する」と表明した。