【大紀元日本12月1日】 香港民主派は12月4日に普通選挙のタイムテーブルを香港政府に要求する大パレードを準備している。1997年の香港返還後、香港市民らは普通選挙の実施を一貫して求めてきたが、香港政府が考案した「政治改革法案」は、このような民意に沿ったものではないため、民主派議員らは反対し続けてきた。4日の大パレードについては、これまで北京政権の代言者役を担ってきた中国全国政治協会常任委員、マカオのカジノ長者・何鴻栄氏は、参加者は5万人以下に抑えたいとしている。香港市民のこうした民主化要求に、中国共産党は神経過敏になっているようだ。
パレードを目前に、北京は急遽中共人民代表大会常務委員会副秘書長・喬暁陽氏などの高官を派遣して、12月2日深センで香港立法会の議員らと、政治改革の意見を交換する討論会開催を決定した。招待を受けた40人のうち、17人は民主派議員。民主派議員らは、今回の討論会は実質的な意義がなく、抗議集会の熱を下げるための緩和策だと受け止めている。2日の討論会の知らせは11月29日夜に通達されたため、スケジュール調整がつかず出席できない議員もいるという。
香港嶺南大学の公共管理研究部の主任・李彭广氏は、「中国当局と香港政府は、4日の抗議集会の規模によっては社会に大きな影響を与えることを十分に承知している、しかし、中国当局は政治改革法案を調整しなければ、ただ討論会を開いただけでは市民感情を抑えることは無理であろう」と見解を示した。
香港政府トップの曾蔭権・行政長官は、香港政府が考案した「政治改革法案」をロビーイングするため今年米英両国を訪問した際、ワシントン・ポスト紙の取材で、中国当局の同意がない場合、普通選挙を実施することは不可能だろうと暗示し、11月29日に普通選挙の実施に前向きな態度を示しながら、実質的な問題を2007年後の任期終了後に先送りする発言をした。これに対し、香港特別行政区の民主派最大政党である民主党・李永達総裁は遺憾の意を表明し、香港市民に向けて「4日の抗議集会に参加し、自分たちが求めている普通選挙の実施を要求しよう」と呼びかけた。
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