【大紀元日本9月21日】愛・地球博(愛知万博)は18日、過去最多の約28万人を迎えたが、中国館は再び、日本の気功団体・法輪功愛好者らに入館を禁止した。3月25日に万博が開幕して以来、5回目の入館禁止。
主催側の万博協会は、「各館は各自の管理権を持ち、それぞれの規定があるため、関与することはできない」と主張しているが、朝一番目の入場から警備らがすでに、法輪功の黄色いTシャツを着ている観光客を密接に尾行し、中国館内外に多くの私服警察がいることから、法輪功メンバーの来場を大変警戒している様子が見うけられた。
朝の入場口、法輪功の黄色いTシャツを着ている観光客を尾行する警備員(大紀元)
今回、法輪功学習者らは、前日に名古屋市中区栄中央公園内で記者会見を開いた。日本人を含む日本法輪功学習者十数人が8月28日、万博中国館に入場しようとしたところ、「法輪功」の文字がプリントされたTシャツを着ているというだけで、係員に館内の規定により入場を拒否されたことを明らかにした。
中国国内での人権侵害を民主主義の日本にまでもたらす野蛮な行為は放任できないと、法輪功愛好者らが9月18日、再度中国館を尋ね、入館を許可するよう求めた。
午後1時半ごろ、中国館前で当該のTシャツを着ていた学習者らが、以前と同じように、同館の職員らに呼び止められ入館できないと言われた。法輪功メンバーによると、その理由を尋ねたところ、中国では法輪功は禁じられているので、中国館ももちろん法輪功に対する入館は禁じるという。
メンバーら十数人は「法輪功に対する中国館の入館拒否」と書いた紙を出し、中国館に対し抗議を行った。すると、会場の警備らが、抗議メッセージの紙を挙げるメンバーらの前に立ちはだかり、紙を隠そうとした。
中国館前で入館禁止に抗議する法輪功学習者ら(大紀元)
平和的な抗議(大紀元)
周りに、愛知県警察庁などのIDカードをつけている警察関係者も多く見られた。
メンバーの山田さん(女性・40代)によると、午前中に入場したところ、当該のTシャツを着ていた彼女は、三人の警備に尾行されていたという。三人にその理由を問い詰めたところ、「法輪功Tシャツを着ている限り、後ろに就いて行く」と答えたという。詳しく聞いたところ、万博が閉館するまで、中国館の近辺では法輪功のTシャツ着ている人物を監視するようにと上から指示されたという。
一度中に入ったメンバーの肖さんによると、中で法輪功のTシャツを着た後、即座に20人前後に囲まれTシャツを脱ぐようにと強要された。中国館の責任者らしい人物によると、中国館では、法輪功Tシャツを禁じるという。また、今回の団体が入館しようとする試みは、すでにメンバーらの電子メールから把握してあるという。
中国館内でTシャツを着た女性が囲まれ、シャツを脱ぐようにと強要された(大紀元)
万博協会の関連者が、抗議者らに話をするとした後、抗議者らは紙を回収し、退去して交渉の結果を待つようにした。協会は「各館が各自の管理権を持ち、それぞれの規定があるため、関与することはできない」と主張したが、万博協会と交渉した朴さんは「中国館の入館拒否について万博協会に中国館に対し人権問題として正しく指導されることを切望する」旨の書簡が法輪功から協会側に送られているとし、対応を求めた。
朴さんは、海外で基本的人権さえ守れない中国が、2010年中国で万博を開催する際、人権に対する姿勢は問われるべきだと指摘した。
法輪功は中国では1億人の愛好者がいたが、中国共産党の党員数よりも上回り、江沢民前国家主席の「共産党と意識の領域を争う」という理由から、1999年に中国で弾圧された。
法輪功は、日本では昨年8月に東京都にNPO法人として認めら
中国館の入管拒否を抗議している法輪功メンバーらを必死に制止している万博協会の担当(大紀元)
れている。