【大紀元日本8月11日】500km余りに渡って100万人の朝鮮族が居住している中朝国境一帯では、中国の西南部、東南部および西北部に続いて不法薬物がはびこっている。ここ数年、不法薬物の闇取引がこの一帯で急激に増えており、中国警察が押収したものには、エフェドリン、固形ヘロイン、MDMA、“マグ”(麻谷)、モルヒネ剤等々がある。
中朝国境で行われる不法薬物の闇取引の検挙がますます増えるに従って、中国警察は北朝鮮が中国に大量の不法薬物を持ち込んでいることを確信した。2005年の前半だけで、朝鮮から入境した不法薬物の持ち込み事件は21件にものぼり、押収した不法薬物は200kg余りにもなった。ある北朝鮮の行商人である容疑者は中国警察から逃れた後、北朝鮮の国境警備隊に捕らえられるところを目撃されている。しかし、しばらくすると、これらの容疑者は再び国境を越えて中国側に出没し、行商を始めるのである。従って、これら容疑者のバックには、北朝鮮軍が控えていると考えられる。
北朝鮮の高官たちは、国家と国民が不法薬物取引に従事していることを否定している。中国政府は北朝鮮が“兄弟である隣国”であるが故に、事件を検挙しても、それを“国境を越えてくる不法薬物の行商人”とするだけで、北朝鮮を名指ししていない。一方、北朝鮮側は不法薬物の行商を放任しているため、中朝国境での不法薬物の持込事件は急激に増加しており、中国政府は頭を痛めている。今年六月、中国の官僚は初めて北朝鮮による中国への不法薬物の持込を公に非難し、「朝鮮の地下工場」で生産された不法薬物の押収を命じた。
しかし、北朝鮮の経済危機は日を追って悪化しており、不法薬物は北朝鮮にとって欠かせない収入源となっているのが現状である。「朝鮮の地下工場」が軍や政府のお墨付きであれば、その根源を根絶やしにするのは難しいだろう。
中国はこれまでずっと北朝鮮への最大の経済援助国であったが、平壌当局は “兄弟のよしみ”を顧みず、大挙して中国に大量の不法薬物を持ち込み、その代価によって急場を凌いでいる。
今日の北朝鮮は、“黄金の三角地帯”、“アフガン・パキスタン国境地帯”に次いで、中国に大量の不法薬物を密輸する国外第三の拠点となっている。また、北朝鮮は中国国境とのごく近いところに大規模なカジノを開き、中国の官僚たちを気晴らしにと引き込んでいる。中国の多額の公金と民衆の血税は、中国の貪欲な官僚たちによって湯水のように使われ、金正日当局が張り巡らし敷設したポケットに捨てられている。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。