4万年前の人の足跡 - メキシコで発見

2005/08/05
更新: 2005/08/05

【大紀元日本8月5日】2名のイギリス人科学者は、中央メキシコでおよそ40,000年前の人の足跡を発掘したと発表した。この発見は、アメリカ大陸に初めて人類が登場したのは13,500年前だとする従来の学説に一を投じるものとなるであろう。

足跡は2003年、ボーンマス大学のマシュー・ベネット教授と、リバプール・ジョン・ムーア大学のシルビア・ゴンザレス博士によってメキシコ・シティの南方にあるプエブラ近郊、セロトルキーラ(Cerro Toluquilla)火山近くの、バルセキロ(Valsequillo)湖にある採石場で発見された。採石場の坑夫たちがおよそ約2.473メートルの堆積物を取り除くと、その下に埋もれていた火山灰層に、くっきりと残った化石状の人の足跡が発見された。科学者グループが最新のレーザー技術を使ってこの足跡を分析したところ、これは4万年前のものであることが判明した。

従来、人類が初めてアメリカ大陸に移入したのは、最後の氷河期後、すなわち、およそ13,500年前というのが通説であった。アジアから当時陸続きであったアラスカを経由してアメリカ大陸に渡り、最終的に大陸全体に定住するようになったと信じられてきた。

この仮説は、13,500年前のものとされるクロビス(Clovis)と呼ばれる石器の発見により、証明されると考えられてきた。しかし、4万年前の人の足跡の発見は、これら従来の学説を覆すことになるだろう。

ジョン・ムーア大学のデイビッド・フダート教授とその他発見の協力者たちは、次のように述べている。「40,000年前の足跡が発見されたということは、アメリカ大陸における最初の人類の出現がクロビスにより証明されるという従来の学説を見直さなければならないということだ。」

ゴンザレス教授は、この発見は、アメリカ大陸最初の入植者は陸路アメリカ大陸に渡ったものではなく、13,500年前よりはるか昔に海路太平洋岸から上陸し、その後さまざまな種族が異なった時期に渡ってきたという仮説を裏付けるものだと述べた。

(記者・David James)