甘粛省、鉄道敷設をめぐりトラブル 村民が襲撃を受けて死亡

2005/06/29
更新: 2005/06/29

【大紀元日本6月29日】甘粛省張掖市附近の3つの郷村で6月19日、当地の鉄道工程部と村民との間で発生したトラブルが原因で、村人が身元不詳者百人あまりの攻撃を受けて多数が負傷、うち一人が死亡した。RFA(ラジオ自由アジア)が伝えた。

張掖市は甘粛省中部に位置し、甘粛省の省都・蘭州から新疆ウルムチに到る線路、青海省西寧から新疆に到る線路の分岐点。鉄道工程部は、車両を通過させるために水路の埋め立てを要求しており、このことが原因で甘州区烏江村、元奉村、謝家湾村、東湖村の村民との間でトラブルが発生し、身元不詳者百人あまりが3輪トラックに乗り、トラブル発生地点で3村の村民を襲撃し、数十人が負傷した。

中国の新聞社によると、謝家湾村党支部の書記の話を引用し、次のように述べている。鉄道工程部は、3つの村を通る主要な水路の一つを埋め立てようとしたが、この水路は当地農民が稲作を行うための主要な水源であり、このために村民と工程部の人員との間で乱闘事件が発生した。

報道によると、張掖市政府と甘州公安局はスタッフを直ちに現場へ派遣し、乱闘を制止するとともに、事件に関して調査を行った。しかし、記者が甘州公安分局に電話をすると、当番の警官は、事件のことは知らないと述べた。

謝家湾村の村民が証言したところによると、元奉村では1人が死亡した。彼によると、公安局は既に人を派遣して調査を行っている。現在は稲作のために水が必要な時期であり、かりに水路を埋め立てれば村民の植えた稲は大きな影響を受けることになる。また、政府官僚が明らかにしたとことによれば、負傷した村民は病院での治療を受けられ、かつ鉄道部門からの賠償が受けられるという。また、鉄道部門サイドにも負傷者が発生しているが、具体的な状況は明らかではない。

(RFA記者石山取材報道)