【大紀元日本6月1日】中国共産党政府はいくつかの地区で口蹄疫が発生したことを発表したが、中国国内記者が取材した農民らによれば、まだ発生しているにもかかわらず、公表されていない地域もある。また、中国の記者らには口蹄疫関連ニュースの報道は許されないため、大陸では報道されてない。海外から中共政府機関に口蹄疫関連について取材したが、「国家規定」により口外できないという。
5月27日午後3時、国務院は口蹄疫疫病発生状況について記者会見を行い、農業部獣医局局長・賈幼陵氏が、「アジアI型」口蹄疫や青海の渡り鳥の鳥インフルエンザなどについて報告した後、記者の質問に答えた。
英紙「ザ・ガーディアン」記者が、①北京市延慶県の地元民間人の話によれば、感染を防ぐため家畜を殺したのが15日間~20日間前の事であったとのことだが、なぜ公表に二週間もかかったのか ②年明けの新聞報道多くでは、中国でブタも口蹄疫に感染したとのことだが、本当かの二点について質問した。
賈幼陵氏の回答は、「口蹄疫は所詮人に対して脅威ではなく、それは公共衛生的大きな問題ではない。私達の仕事はいかに早く疫病を抑えるかにあり、いかに早くメディアに発表することではない」というものだった。
この二点について、大紀元記者は北京時間5月29日夕、北京市獣医衛生監督検査所に取材に行った。
記者:「口蹄疫は人に対し弊害がありますか?」
検査所:「ああ、それは教えない、私にはその権利がない」
記者:「あ、そうですか、教える権利がないですか。もしですよ、あなたが口蹄疫を食べたとしたら身体に弊害があると思いませんか?」
検査所:「それは、つまり、この問題については口外できない。指示がある」
記者:「あなたはこの問題を知っているが、ただ言えないだけですね?」
検査所:「そうです」
記者:「口蹄疫はどのように発見されましたか? 発見されると、あなた達に報告されたのですよね?」
検査所:「これは──やはり私には教えられない、これらは全部機密に属するから」
記者:「あ、そうですか、これは全部機密に属するのですか」
北京市商工業局食品事務所によれば、5月13日午後7時、同所で緊急会議が開かれ、王建華・副局長は、市長の王歧山氏、陸浩氏の指示を伝達する時、次のように言った。今回の疫病蔓延はすでに北京に危機をもたらし、その広がりぶりは速く、人々の生命安全に対してすでに極めて大きい脅威となっている。この期間はいかなるメディアや記者の取材も受け入れてはいけない。
5月27日記者会見は、米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」記者が賈幼陵氏に次のように質問した。「内モンゴルでも「アジアI型」の口蹄疫が発生し、あなたが先ほど言及した地域以外にも、口蹄疫が発生している。今週、私は現地の農民らとの取材で、口蹄疫が発生したとのことを聞いた。しかし、そこはあなたが話した発生地域ではない。私は中国記者らとの交流の中で、中国の記者には口蹄疫関連ニュースの報道は許されないと知ったが、たしかに中国のメディアで口蹄疫を取り上げた記事を見たことがない。あなたは、口蹄疫は公共衛生に脅威のある伝染病ではないと言うが、もし人間の安全に関わるとすれば、例えば、鳥インフルエンザの報道はどのようにするのか?」。
賈氏は「中国政府は口蹄疫の発生を故意に隠しごまかす気はない、口蹄疫は人には伝染しないが、国際貿易に影響すると思う。口蹄疫は各国にとって非常に敏感な問題である」といった。
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